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痛みと痛みの あいだ
笛の音を 聴いている
どこにも 冬
ぎんなんが ぷつん と跳ねる ヒスイ色
夕暮れの台所
わたしを おんなというからには
どこかに おんながひそんでいる
いや ひそんでいるのではない
あからさまに
おんなであったり するのだが
ちぶさがあるはずのところ
ふれても かすかな ふくらみ
一日なんて なにもしなくても 過ぎていってしまう
気づかないまま
あ 雲が いつか厚くなって
夕焼けも ないのだった
かすかに 空の名残
いちにちの 終わりのために
いちにちを 過ごす
また いちにちが来る
カーテンから 洩れてくる光
朝と知りつつ まどろむ 冬の朝
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