恋文
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耳がひろっている
カーテンのむこう ガラスのむこう
通りの音 はなし声
眠りにはいる前に きりはなす
信号を待つあいだ 風が通りすぎる
星のない夜空
いきなり 日は傾いてしまい
重い雲のしたで 峰がひかる
もう 今日が 終わってしまうのね
薄く切れて 指に 血が滲む
からだは 知らないうちに きずつく
電車に揺られて
もうここにいない
とろとろ とけてしまうみたい
少しだけ 離れるのがいい
ここではない 時間を過ごそう
いつも変わらない 朝の風景は 白々としている
誰かが 立ち去ったあとのように
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