恋文
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少しとおい 海を思ってみる
波しぶきを はこんでくる
風の感触
雨 はらはら ふっている
繭になって ねむる夜
ラジオから 聞こえてくる
相撲とか 野球とか 別世界のこと
ときどき 怖くなる 事故のこと
あの子は 元気で やっているだろうか
いつか 雲がかかった空
少し 水の中
体温に 馴染んでゆく
風は 真っ直ぐ前から やってくるのだった
誰かの 明確な意志が そうしているように
そんなことなど 知りたくないので
真っ直ぐ 前に歩くのだった
ベランダの朝顔 置き去り
公園の木々 いろづく
水槽の中だって 揺らされたら びっくりする
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