恋文
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しろい まるい 月のおもてを 雲が かすめていった
いろんな 虫の声がして
虫の声に かぶさる
街の音
風ともつかない
電線の 錯綜する
群青の空 まんまるい月
昼下がりの 山の湯は やさしい
岩に トカゲが這い キリギリスが カランに乗っている
トンボも 蝶々も やってくる
アブが来たから でも、帰ろう
痛みは 沈むような 感じがする
小さな傷が
ここにいると 主張する
朝の花 まだ 眠っている おはよう
夕方の花 もう 眠っている おやすみ
見て歩く 道すがら
駆ける馬の姿の 雲が流れる
胴にひかる 夕焼けの色
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