恋文
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薄いカーテンの 向こう
風も 音も ゆっくり たゆたう
暗くなった 空のした
灯りも たゆたう
あちこちに 置いてきてしまった
思い出は
順番に 消えてゆくとしても
まだ 身近なような
その町、森や川
交差点を すれ違ってゆく
たくさんの ただひとり
同じ景色のなか
季節は 少しづつ 変わる
わたしは どんなに 変わるだろう
霧の朝
何の予感もない
今日に 立ち向かう
夜の風に 浸っている
ときに 静かに 拒まれるとしても
明け方に さまよう
夢の 奥のほうへ
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