恋文
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街灯の下で 雨粒が 霧のように舞う
泥の混じった 雪道は柔らかい
傘はいらない
誰も踏み入らない ところで 真っ白な雪が 光っている
轍が足元で 崩れる
靴跡も 崩れる
音を 聞きながら 歩いてゆく
さらさら 落ちてくる
雪は こずえで 凍えている
灰色の空
閉じた扉も 向こう側を思う
そっと 叩いてみよう 開くだろうか
耳をすませて 待ってみる
空の色も 屋根の色も 地面の色も おんなじ
音もなく
ことばは いつか なめらかに 聞こえる
すこし 取り残されて ぎこちなく
あげる 声
欠けてゆく月が 空に透ける
溶けないままの雪が ひかっている
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