恋文
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帰り道も わからないほど
遠くに きてしまったにちがいない
見知らぬ道が ずっと 続いている
影のなかに 残っている ちいさな 水溜り
ぽつんと 枯葉が 浮かんでいる
窓が 金色にひかる
鉢植えの 花も 金色に透けて
今日は 終わるけれど
明日が また やってくる
みんな いいよ と 言いたい
移り変わる どのときが いいのか 知らない
まぶしい 光が いま 落ちていった
残ったひかりが ふんわり包む
いまが きっと いい
窓をたたくのは 雨の音 風の音
遠ざかったあとに 残っているのは 時計の音
音もなく 降る雨は
雨のようでなく
綿毛が 散っているように
風に漂っている
沈黙のあいだに 置き去りになる
雨の降りそうな 午後
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