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あなたが 生まれるまで
さかのぼり たどり
どこが 始まりだったのだろう
と、言えもしない
だから これは 恩寵というのだろうか
ぼんやり 影でいい
知られないまま いっしょに いよう
特別なことが なくてもいい
つつがなく 過ごすことが できるなら
とおくに おもいを馳せる
どう 過ごして いただろうか
長いあいだ 見ていなかった
刷毛ではいたような 朱色の帯に
重なる雲が ひかる
どんどん 引き寄せられるような 気がする
目覚めても 夢のなかに 置き去りには してこなかった
すこし 悲しかった きもちは
どこにでも ある
記憶は 夢に似ていて
少しづつ 曖昧になってゆく
ひとりの時間に もどる
遠くからの 音を聞いている
そのほかは 自分の息と 耳元を過ぎる 凍った風の音
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