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懐かしい 小鳥の声が 聞こえる
記憶は 帰ってゆく
それから また 始まる
プラットホームを 白い光が 照らしている
誰も いない
わたしも いなかった
そこから どこに 行けただろう
出会った間もなく 離れ始める
ふたつの 重ならない 軌道
残した声も 遠ざかる
もう光を失った 空に 雲は ただの 影になる
ぽつんと 星がひとつ
すこしづつ 濡れてゆく
雨と 寄り添って 歩く
佇んでいるあいだ 辺りは影ばかり
ぽつんと わたしがいる
あなたが いない日に 風は 大きく枝を揺する
あなたが いない日に 雨が 草をなぎ倒す
あなたが いない日に 遠くの丘は 霧のなか
あなたが いない日は 誰もいない 家のなか
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