恋文
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下ろした髪を 梳いている
朝の ほんのわずかな フレグランス
ふと 香る
高く たかく 振りあがるのが 楽しかった
いまは もう 怖くなって しまった
一日は すぐに 過ぎてゆくのに
春は きざしもない
足もとが 凍る
いくつもの 足跡を
たどり 越えて
帰って行く
始まりも 終わりも
暗くて 見えない
まるくなる
凍った道をたどり くすんだ空のした
丘は まだみどりのまま ゆるやかに つづいている
まだ たどる その先へと
一瞬のなかに いるけれど
その一瞬のなか どんなに たくさんのことが 過ぎてゆくのだろう
捉えて 留めて いる暇もない
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