恋文
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曇りガラスの 向こう側にも ちゃんと 世界はある
雨のあがって 水溜りに 街灯のひかりが きらめいている
空の色も 町の色も おなじ灰色
わずかに残った 木の葉も やがて落ちる
休息の時
霧のような 雨がふる
空をよぎる 架線に
影絵のように 鳩が 寄り集り 並ぶ
一羽 飛びたち また 誰か やってくる
ふたつ 白い鳩がいる 黒い列の 真ん中
もう きっと 逢うこともない
その 歌声を くり返し よみがえらせる
そうして まだ 歌えるよ
どこまでも 続いているから
満ち足りていた 眠りのあと
脚は まだ 熱を おびて
差し出す 暗闇のなか
とぎれない 今日があったと いうこと
また 明日に つながるであろうと いうこと
思いを馳せる
見知らぬ人々が たたずみ 歩き
町の風景も いつか 知らない
どこに続く この道
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