恋文
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渦をまいて 落ち葉が 舞い上がる
やがて 雨が なだめてしまう
濡れたままの 落ち葉
すれ違う 誰も 知らない 顔のまま
道は 白く ひかっている
枯れてゆく 草むらに
まっすぐ 立っている 一本の木に
紅い実が ついている
足元に 落ち葉を 踏んで
傾いた 陽のひかりが もう 冷めてゆく
特別ではない 一日の午後
いつまで こうして いられるだろう
向こうがわに ゆきたい わけではない
岸辺に 打ち寄せる 波を 見ている
ずっと 遠いように 思った 向こう
もう 夢のなかに 帰ってきてしまったのだろうか
だれも かれも わからない うすくらやみに
いつしか 遠ざかっていった 音さえも
夢のなかに 閉じこもって いられないから
起き出す まだ 夢のように くらい
振りかえって はじめて 物語になる
いまは ただ 行く先を 見つめている
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