恋文
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忘れても 忘れなくても
そこに あった
思い出したくて 思い出したくなくても
よみがえる
遅い雪が降った あとに
やっと 青空が見えました
木蓮の蕾が ちじこまっていたけれど
もうすぐ おおきく ふくらみそうです
夜が更けてきました いちにち 雨でした
そちらでは もうすぐ 夜明けですね
まだ 暗い部屋のなかで あなたは ぐっすり 眠っているでしょうか
もう 桜は咲いたでしょうか
あなたの 窓から 花が 見えるかしら
ゆらゆら 同じところを 漂っている
交わりながら すれ違いながら
水槽のなかに いるように
時が ゆっくりと 過ぎてゆく
その どの瞬間にも もどれない
ひとしきり 降っていた 雪が 止んでいる
黒い鳥が 地面に 踊るように しきりに なにか ついばんでいる
だんだんと 白く なってゆく
色がなくなると 音も しなくなる
空が 暗くなる
通る人を 追いかけるように
雨になる
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