恋文
DiaryINDEX|past|will
花びらのように 降ってくる
雪の ひらひら
名残惜しいのね
もう 春なのに
それで いい
見知っている そのひとが
通って いった
ここは 真ん中 なのかしら
見知らぬ人が 追っている
川の 向こうのほうに 浮かんでいるのは 水鳥たち
橋の下 目の前には 岩の上を 音を立ててゆく 流れ
空は 灰色
歩いている
ありがとう と 言ったら よかったのに
うん と 言った
ことばが つまって しまったから
忘れているあいだも わたしは わたし自身なのだった
誰もが知っていても
わたしだけ 知らない
連翹が ほのおのよう
夕日が うしろから 照らしている
通りすぎるたび 花が香る
触れてくれる みたい
|