恋文
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夢のつづきのように ほの暗い 朝は 湿った匂いがする
木の実が落ちて 形のない染みになった 歩道を歩く
夏は 思い出せないほど 遠くに 過ぎてしまった
暗い空は 北からの風を 思い起こさせる
ひとりで 取り残されてしまったような 気分で
窓から外を 眺めている
どんなに 遠かっただろう
辿りついてみれば
わたしの国は とても 遠かった
今朝は きれいな 青空でした
歩くと ひんやりと 風があたります
見慣れた 景色だけれど
なんだか どこかとおくに 来たみたい
自分の体温と 馴染んでゆく
目を閉じて 暗闇と 馴染んでゆく
するすると 落ちてゆく 内へ と
水のなかに 漂っているように 運ばれて
夢のなかに なにを 残してきただろう
誰も座らない 椅子は 草のなかに 濡れる
みどりの草と 赤い花が いっしょに 濡れる
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