恋文
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飛行機が 空を横切ってゆく 音だけがする
わずかな 光が入ってくる 部屋のなかにいる
一日は なんということもなく おわってゆく
ちぎれた雲が 沈みかけた 夕日に光って
まだ 眩しいじゃない
風もあるのね ゆっくり 動いている 雲を見ている
眩しくなくなるまで まだ 明るいうちに
夏を おとなう だろうか
まだ 寒いような いまは
遠くに 思い出すだろう
空が 青くなったら もうすぐ 行こうか
過ぎていってしまった一日は いつか忘れてしまう
まだ知らない一日も 過ぎてゆくにちがいない
きょう一日が 終わろうとしている
濁った水が 流れてゆく 川べりには 誰もいない
誰かが 大きな声で 話をしている それも 雨の中に しみこんでゆく
みんな 足早に去ってゆく 路面を トラムが 横切ってゆく
りんごも トマトも 四つに切る
ひとり いないと 六つには ならないのだ
なんだか 静かだ
いずれ こうやって 三人では なくなるのだが
まだ ずっと 三人でいると 思ってしまう
さっきまで 激しく降っていた雨が あらかた上がってしまった
傘をささずに 歩く 目の前に
突然に ばらばらと 降らす 雨の木
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