恋文
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記憶を たずさえて くるから
泣いていた 夜を 思い出し
泣きたくなるよ
迷いながら 歩いていても
少し なにか 知ることが できる
不完全など あたりまえで と 言いきかせつつ
それは それ
わずかに 授かったものは 十全のもの
なにかをもたらす 風ばかりではない
行く手を阻み 剥ぎ取り 奪い去ってしまう
疾駆する 風が
伏せていた 目をあげると
曇った ガラス窓の 向こうに
さらに 街灯は滲み
ぼやけた 世界を 見つめていた
たわみ たゆみ そうして 一日が すぎる
まだ 明日を おもう
知らない道を 歩き始める
まだ 引き返せる と
うしろを 振り返る
少し 知り始めた道
向こうに みどりの丘が 見える
重なる 屋根や 屋根の間の 塔を みながら 帰る
わたしの 場所は いま ここにしか ないのだと
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