恋文
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くるり まぁるくなって まっくらの あったかい やみの うすいまく すかして どこかの せかいが あっても まだまだ とどまる ちいさな せかい
夜は しらない街
あなたの 手をたずさえて
ほの明るい 通りを 歩いている
思い出だったのか 夢想だったのか
それは 影のように 映っていた ひとつの姿
近づけば 逃れ いつも 離れない
まだ暗いままの空に 雲も白い 月も白い
草むらも きらきら 光っている
川の流れは 早かった
岸辺の よどみには 鴨たちが 休んでいる
広場にさしかかると 紙飛行機を 飛ばしている 人がいる
飛行機は くるくると いつまでも 輪をえがいている
鏡のなかに 見るたびに 少し
わたしと 思いたい わたしだった
少しだけ だった
わたしは どこに いるだろう
雲は黒く 幾重にも重く
川面は暗く 流れも見えず
空と川の わずかな すきまに
もうすぐ 光を迎える
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