恋文
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傾きはじめると もう 戻れない
きもちが 乾いてしまって
すりきれて しまうよ
もう 雨かもしれない くすんだ空の色
草は ちゃんと立っている 花がしぼんだって
なにも 変わらないものはない いつだって
頬杖をついて 空を 見上げている
わたしを 知らないと いう
わたしを 閉じ込めたくない けれど
開きかけた 扉が とても 重い
書いて 消す ことばもある
それも わたしの ことばだった
それも わたしの こころだった
思い出して たどると 今に つながっている
その 幾たびもの時間
夢のなかでも 見つけたよ
いつか その音に 気づく
窓が ひとつ ひらいている
もう あたりは すっかり暗くなって
街灯に きらきらと ひかっている
草むらも みどりに ひかる
向かいの窓に ぽつんと 灯りが ともる
だんだん 濃くなってゆく 空
もう 手許も おぼつかないのに
娘が 弾いている ピアノの音が
じんわりと 伝わってくる
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