恋文
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ときどき 隠れてしまいたくなるよ
誰にも 知られないように
かたくなに ひとりでいよう
誰も 知らないのだから
雨が 音を吸いとって しまった みたい
黒くぬれた 地面にはねる しぶきを みている
もう わたしは ここにいない みたい
幾多もの 思い出の なかにいる
森のなかで 横たわる
見上げる 空は こんなに 狭いのね
枝は 広がって 葉は 繁って
どこに 空があるのだろう
落ちてくる ひかりに くるまっている
とおくに おおきな 空を 見ている
雲のあいだから ひかりが 波のように 重なっている
まっすぐに 向かう そのさきに 日が落ちてゆく
海が 見えないから
どうやって 海に つながろう
河は 知らない 流れで
どこに いくの
嵐は突然始まって 通り過ぎていった
枝や葉や花びらが 散り重なりあう あいだに 舗道が黒く 濡れている
また降りはじめた雨 遠くで 空が光った
月は どこにいったのかしら
藍色のそらを 見上げている
わたしは どこにいったのかしら
そこにいるよ と、言われるのを まっている
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