恋文
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土と 草と 水の 匂いがする
こんな真ん中に 倒れていたい
わたしも 解体されて
土になり 草を育み 水にかえる
わたしの むきだしの肩に ふれる髪
あなたの 胸によせると 頬をなぜる
風が たゆんでいる
そとの音は かすかになる
窓の外 ポプラが ゆっくり揺れ 生垣の木々も ざわざわと さざめいている
並んだ食器は まだ ひとを 待って 音もしない
麦畑のなか だぁれも いない
あおい空 飛行機も とばない
かたい穂は まっすぐのびている
真空のなかに いるみたい
だまって つむぐ きおくの いと
いつまでも 暮れないときには 海のなかに 漂っている
先が見えない といって なにが 不安なのか
たいして 見とおしても 来なかった じゃない
何も見えない 眠りの後ですら 朝がやってくる
朝がこなければ それはそれで もう見ることも いらないね
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