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物が 壊れるように 人も 壊れる
欠け ひび割れ 色褪せる
もとの姿すら 思い出せないように さえも
わたしたちの ありようが 壊れるものだから
だからこそ 愛しい
あなたが 語りかけてくれるなら 耳をすましています
あなたが 口を閉ざしているなら わたしが語りかけましょう
語り合うわけではない たよりない そんなつながりが あってもいいのじゃないの
伝わる前に 消してしまう
いくつもの 失われた ことば
いつでも わたしと 一緒に いる
とつぜんに 花は ひらく
この日を 待っていたように
ずっと 秘めていたのね
その きもち
湿った藁の匂い 空は明るい
まっすぐ 歩けない みたい やんわりと 風が向ってくる
目が しみるから しばらく なにも見えないよ
どこに 歩いて いこうかしら
見知らない人の ひとり
知らない わたし
いつも 隣で囁いている
あなたは わたし
わたしは あなた
いつか 春の風が吹いている
仰ぐ空が ただ 青い
どうして ここにいるのだろう
ただ 風は ゆくばかり
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