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遠くの音を 聴く 夜は
あなたの 息を 探す
きっと 穏やかに 繰り返すだろう
南に行きたいと 思った 南の海の近くには もうすぐ いちめんの アーモンドの花が咲くらしい
その 真っ白な花は きっと桜の花のようじゃないかと 思った
あの 桜のような
暗い坂道には 誰もいない わずかな灯りは 闇を深くさせる
なにもない 向こう側を 見ている もっと 向こうを
雨は 霧のように 流れる
街灯の光りが 仄かに けむる
あしたは とおい あなたも とおい
時がめぐって また出会う それが 今 このときのために あるなら
なにもかもが あるべきことだったんだ あなたがそこにいて
なにも いらないことはなかった
雨が降っているのね
ひたひたと 音の聞こえる 夜の底
ひとりで いるのね あなた
ようやく差出した 手を つないで しっかりと 結ぼうね
夜が明けて あしたは 晴れたらいいね
鴨は 眠るだろう ゆりかもめも 眠るだろう
わたしは 夢になろうか
日溜りの公園は どんな音も なくなってしまうだろう
聞いているのは あなたの声 夢が覚めたように
にぎっていた その手の暖かみを 残していた
また 眠るだろう みんな 眠るように
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