恋文
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その街に 泰山木は どんなに薫るのだろう
明るい陽射しの下で どんなに輝くのだろう
遠くにいる そのひとに 伝えよう
思いを馳せている その香りを いまも纏っていると
ゆたゆたと 時を忘れてしまおうね
風に乗って なにもかもが ただの 不思議な音
冷たい手も むすんでいると 暖かいね
肩に ことんと 触れた あなたの重み
ありありと 残っている それは 記憶ではない
何度でも めぐり合うための 確かな あなたの姿
眠りの底に ただよっていると 悲しい夢も 怖い夢も なんだかおぼろげだ
泣きたくても 叫びたくても なにもかもが ぼんやりと 溶けてしまって わたしも 溶けてしまって
あぁ どうやって 帰ろうかと思う
立ち止まろうね うずくまろうね もう歩くのが いやになってしまったら
じっと待っていようね きっと差し出してもらえる その手を
泣いていいのよ 甘えていいのよ 見えない明日は 忘れていいのよ
あなたと過ごした その時のままに そのままとどまって 一緒にいようね
思い出を抱いて 眠ってもいいのよ また あなたに 会える日まで
血のように じかにわたしに 結びつけてよ
抱きあった からだも あわせた くちびるも
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