恋文
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知らない言葉を聞いていると いつか わたしは ふつりと 切り離されているのだった
真昼の明るい光のなかで 木洩れ陽と 揺れる緑の枝を見ている
風が鳴って まだ 静かな言葉を 聞いているのだった
ちいさくなってしまおう もう そんなに いらない
けずって すてて かるくなって
とんでゆくさきは わたしじゃないもの
光は穏やかで 風は暖かかった
風景は あるがままにあった
わたしも その一部になっていただろうか
まだ 明けていない 見えないけど 触れると 汗に湿って 肌をあわせると ひとつに
あぁ わたしたち 一緒だったんだ
大きく張った枝の 幾重にも重なった葉の間から 光を見ている
それは とても眩しくて 熱かったのだった
まるで遠くで 誰もが動いていて 近くの声さえも 彼方からのように聞こえた
だから テーブルの上の ちらちらと揺れる光を見たり 突然 空をよぎって行く飛行機を 見上げていた
風が渡る 森には光が揺れる 鳥の囀りは 風にもまして饒舌で
わたしひとりだった
光が目にいたいので 俯きながら歩く 湿った落ち葉は やわらかだった
立ち止まって どうやって自分を抱きしめようかと 考える
たくさんのことを 思い出すことができる
失ったことも 失わなかったことも
今からも きっと 思い出せるように
失ったり 失わなかったり
そうやって わたしは いるのね
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