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夢の中のわたしを 本当のわたしにしてしまいたかった
夢を見るわたしは 本当のわたしなのに
ずっと夢のなかのわたしでいたかった
もてあましてしまう 暗いかんがえ
なにもかもを 肯定できたらいいのに
そうすれば どんなにかいいのに
きっと わたしが わがままなのだ
突きささるような 陽射しではなくて 叩きつけるような 雨でもなくて
曇り空に 湿り気を帯びた風がふく 今夜 町のなかのものは みんな 穏やかに佇んでいる
頭の中で言葉を反芻してから やめた
黙って通り過ぎるのを 待った
後は忘れてしまったらいい
また一日が始まる 朝までのその間に わたし自身を装う わたしのために
いずれ覚めてしまうものだから 夢のなかででも わたしを留めておきたい わたし自身に
闇のあわいに隠れるように 蒼い衣をまとっていよう
胸がゆるやかに動いて 呼吸をしているとわかる
それだけがわたしのいる証拠で あとは夜に委ねてしまおう
冷めてゆく光に 透かした髪は まだ 柔らかな色をしていたのに
もう 夜は 来たから まぶたを閉じよう
暗闇のような色に 染めて 褥に広げてしまおう わたしの髪
まどろみのうちに きしむだろう
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