恋文
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めざめると ずっと しっていた きおくをみていた
そんなにも わたしは はなれていたかしら
かみが シーツに ちって てあしを のばしてみた
あ まだ わたしのもの なのね つめたい あしに ふれてみた
むねに てを やると いつか つきたっている ちくび
あ なんだ まだ ゆめの つづきだったんだ
暗く青い空に 月がぽつんと浮かんでいた 鳥の声が帰ってきていた
街は春のお祭りに備えている
季節がひとまわりする
残して来たものにも また
風が吹いていた
この瞬間に 誰かが失っている
肌が ちりちりと痛い
わたしが失いたくないもの を 思っていた
いつも こんなにも ゆき違うなら
はじきあうように 離れていくなら
いっそ ばらばらに してしまおうか
始まろうとしたときから 始まっていた
誰かに背中を押されたのでもない 誰が石を投げ入れたのでもない
きっと眠っていた わたしの意思
そっと触れて ふと目が覚めた
忘れていた わたしになれる その瞬間に
胸にこみあげる いいようのない 不在の感覚
どこにいるのかしら その わたし
あなたに会うときには そのときの わたしだから
いつもの わたしを あなたは 知らない
いつもの あなたを わたしも 知らない
そのときの あなたを ありありと おもいたい
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