恋文
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みんな わたしと一緒にある
その瞬間を まざまざと 蘇えらせることが できるのなら それを 失ったとは言わせない
触れ合った その温度ですら まだ 残っている
霧の向こうに 隠れてしまっている
それは 本当は 見せたくなかった わたしかもしない
髪飾り ひそかに 花飾り 知られないようにね
あなたの前だけで ひっそりと 髪を解いて 装う
本当は ただ わたしの 独りの 思いだった
夜の音を 聴いている
遠くから 近くから
目を閉じた闇の中に 滲んで
わたしの身体の 音になる
眠っている間に 生まれ変われたらいいのに
今朝も いつもと同じ自分だった
髪が頬を滑ってゆき 顔を蔽ってしまう
そのまま わたしではない わたしを想っていた
進んでも なにも実らないのに
なにも していないと いやになるから
失ってしまうと きっと もう取り戻せない
だからといって いまでも 失い続けるだけ
だけど まだ わたしが わたしでいるために
この わたしのままでいる
一人で部屋を歩くと 自分の足音だけが聞こえる
一人で簡素な食事をする 多くはいらない
白いレースのリボンにする 鏡の中の一人
窓の向こうには 光があって
わたしは 今日は一人でいる
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