恋文
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森は黒々と 沈む 家々も 沈む
どこかの窓に 灯がともっている
空と地上の境が 滲んで すっかり夜に なるまで
いつか見た 空のように ここでも
もう すっかり 違ってしまったのに
まだ 思いだせるのね
いつも わたしだった
あなたに遇うまえ それから あとも
いまも 少しづつ 変ってゆく
いつも わたしのまま
知らないうちに なんて ない いつのまにか なんて
知っていて 変わったんだ そう なりたかった
あなたが いたからではない 誰も いなくても
わたし
今朝 空に 飛行機雲が 網のようになって 朱く染まっている
今しも 新しい筋が延びていく
離れて行くのか 帰って行くのか
佇んでる わたし 今日 空 遠くまで青い その下で
ひんやりとした 風 わたしを つき抜ける じっと している
ここに 誰も来ない だから 待っていなくて いいのに
誰にも知られない 誰にも判らない 誰にも触れられない そんなこと たとえ あなたにだって 見せないよ
不思議じゃないでしょ? そんなこと
ここでいい 遠くまでいかない
腕をのばして くるりとまわってみる
これでいい もう この場所でいい
ここに あなたを招いてみよう こんな 小さなわたしの場所
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