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水が高くから低くにながれるように 時が流れるのは自然なこと
水が集まって川になって 海に注ぐように 時はわたしたちの想いを集めて 思い出にしてしまうのだろう
少し疲れちゃったのかな 毎日同じことが、とても嬉しかったのに ただの習慣になったみたいで ただの繰り返しのような気がして なんだか時間割を消化しているようだ
会えないからと その代わりのように 毎日の会話が始まった、その時は もっともっと思いは強かったのに
会えないことの代償が もう普通の出来事になってしまって なんでもないことになってしまったのだろうか
なんでもないこと 本当は、それが一番いいのかもしれないけれど
冬の街の昼下がりはとても静かで 日溜りで猫が丸くうずくまっている
干された洗濯物が 人の住んでいることを示しているけれど わずかにずれてしまったような思いにとらわれる
見えないあなたを思ってみる
あのころ あなたを失うことではなく あなたからわたしが失われるのがこわかった 失うほどにも満ちていなかった
いまは、いつものことばだけで満たされている あなたから溢れたことばで
失えるほどに満ちあふれたので しずかなひとすじの流れのように ことばが帰っていく すこしづつおたがいに失っていく まるで溢れた場所に帰っていくように
毎日が流れるようにすぎる ずっと昔も、ほんの少し前のように思えるほど 早いんだ
きっと、また振り返って こんなに早く過ぎてしまったと 思い起こすのだろう
きっと、あんまり変わらないのかもしれない 今だって会うこともないし 会話は毎日のようにしているけど あなたに触れることはない
だから、いいんだ 距離は、わたしたちにとっては意味がない どこにいても わたしたち、つながってる
もう一回は 抱きしめて欲しいけど
言葉にすると 文字にすると するりと抜けていってしまう
あぁ、言いたかったことは こんなことではなかったのに
そのとき、あきらめ あとで、おののく
言葉でも、文字でもなく 気持ちがそのまま伝わったらいいのに
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