恋文
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暗闇の中を疾走する 明かりが滲む
あなたがいない街を過ぎる あのとき、あなたがそこにいた
目を閉じると あなたに寄り添っていたわたしが見える
ひとりの女性が泣いていた ビルの階段で、ひとり蹲って 嗚咽だけが 静かに夜の暗がりに 広がる
それは いつかのわたしだったかもしれない
その場を遠ざかりながら わたしも、少し悲しい気持ちになる
息が白く漂う 携帯電話を持つ手がかじかむ
そうか、こんな風に過ごす朝 冬は初めてだったんだ
まだ、一年にもならない
でも、もう長い時間が過ぎてしまって もっと長い あなたを失う時がくる
痺れるような寒さ あなたに初めて逢った時も 時ならぬ雪の中だった
逢っている間にも どんどん積もっていったね
夜は、とても暗くて 雪は、白く明るかった
初めて会ったあなたなのに もう、心は和んでいた
あんなに印象的な出会い もう、忘れられないよ
雪が地面を覆う 落ち葉も覆う みんな白くなる
音も白くなって ささやくように小さくなる 声も小さくなる 雪に覆われてしまう
あなたの声は それでも聞こえていたよ
失ったり
きっと、いつも失い続ける この瞬間にも
嘆かない
きっと 帰ってくるから
失うこと
もっと、奪ってください
きっと 帰ってくるから
わたしが死んだ夢を見た 意識があった みんなが慌てているので 声を掛けた 生き返っていた
その後も、なんども死んだ でも、奥底で生きているって確信があったので 平気だった
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