恋文
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終わりはきっと来る なにもしないでもいい 何も怖れない それは必ずくるから
ずっと満ち足りている それまでは一緒だから
あなたはそこにいる。 それは、わたしの届かないところで、 決してわたしは近づけない。
それでいい。 わたしは、そこに足を踏み込むつもりはない。 それがわたしたちの約束事。 あなたもわたしに近づけない距離があって。
わたしたちの小さな居場所は、 でも、とても暖かだ。
夜空の下に灯る家々の明かり みんなそのなかで生活をしている
あなたも、その中のどこかにいる わたしが届かないところ
わたしは、わたしの場所で あなたと一緒にいる 姿がなくても 言葉や、想い出はいつもわたしと共にある
やさしい香りを纏おう あなたに抱かれたとき 腕の中で 胸元で ほのかに香るように
あなたに移してしまおう わたしの香り
あなたが知らないうちに わたしの髪はずいぶん長くなった あなたと会えない日々の長さのように
今度会ったら あなたの手で梳られたい きっと解けていく 積もった思いと一緒に
妻と向かい合いながら 窓の向こうの暗がりを透かしてみる そこにいるはずもないあなたを思う
こんな裏切りもある わたしは何重にも妻を裏切り 自分を裏切り
それで、あなたにつながっている それでも、あなたにつながっていたい
以前のように苦しくない 以前のように辛くない 以前のように取り乱さない
毎日のように繋がっていて わたしは、すっかり安心してしまった
そして あなたを思って焦がれたあの頃のわたしを 裏切っているような気がする
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