活字中毒のワタシの日記

2018年07月20日(金) 関根勤『バカポジティブ 関根の法則』★★★☆☆


関根勤『バカポジティブ 関根の法則

うまいこと言うなあ、と思ったところ。

「人間の能力は三角形の方程式である。持って生まれた才能は底辺、努力が高さ。すなわち、たくさん努力をすれば三角形の高さは高くなり、面積は大きくなる。逆に、いくら才能があっても努力をしなければ、三角形は小さくなる。」(p9)

彼の物の見方がすごくいい。

「物事っていうのは、見方や受け止め方でその内容がガラリと変わってくるもの。(略)
だってゴルフなんて、打数で料金を割れば、割安になるくらいなんだから、いくつ叩いてもいいんですよ。すこしずつ上手くなりゃいいんだしね。ミスを恐れてチマチマやるより、伸び伸びやったほうが楽しいに決まってる。それは、どんな世界にも言えることだとおもいます。」(p30-31)

これも、忘れないようにしたいこと。

「だからね、人をホメる人は、人にホメられる。人を生かす人は、人に生かされるんです。」(p81)

「人間、追い詰められ、開き直った時が、もしかしたら絶好の機会なのかもしれません。だってもう、後にも先にも何もない。だからこそ、丸裸になって勝負に出られるわけですから。怖いものなしです。」(p137)

彼が「愛される理由」がわかった一冊でした。



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2018年07月19日(木) 鏡リュウジ『占いはなぜ当たるのですか?』★★★☆☆


鏡リュウジ『占いはなぜ当たるのですか

占い師と懐疑主義者の両輪で占星術研究家の道を歩む筆者。
この本のめざすところは、現代占星術の位置を誠実に紹介すること。
星座占いの本でもなく、占星術の教科書でもなく、科学的な批判の本でもなく、占星術の布教の本でもない、と。

「占星術家の書く本のほとんどには、こういう都合の悪い話がでてこない。占星術の科学的研究に対して、フェアでないのは、何も科学者側ばかりではないのである。」(p102)

ドラマティックな敗北の例。アメリカの占星学団体が行った調査。

「自殺と星の動きには、何かの関連性があるはずで、それは、ホロスコープの中に洗われるに違いないーー。調査は、この仮説を検証するためにおこなわれた。」(p102)

「調査チームは一九六九年から七三年の間にニューヨーク市の自殺者二二五〇人のデータをまず収集。そのうちで出生生年月日、時刻までのデータが得られたのは、三一一人であった。さらに、これらの標本と同じ年に生まれた、自殺をしていない人々のデータが対照群として集められる。」(p102-103)

「さて、これだけの徹底的な分析を加えた結果、どんな『自殺傾向』を示すデータが現れたであろうか。ホロスコープにどんな特徴があれば、その人物は自殺を警戒しなければならないのだろうか。
結果は……何もない、皆無、であった。」(p104)

こういう、科学的な視点を忘れない姿勢は、信頼感をあげます。

三章 学生時代の疑問から、ユング心理学と結び付け、結果、心理占星学の専門家になった。

四章 
「聞く耳をもって、オープンな態度で星占いを読んで、そしてそれに接していったときに、それが思わぬ洞察を与えてくれることもあるのだ。」(p246)

洞察。

あくまで、その人自身が思い至るかどうかが大事。
答えは、常に、その人の中にある。

「星とあなたとのつながりの感覚の回復、それこそが占星術の大きな意義だろう。」(p246)

自分を生きる。
自分を大事にする。
自分で生きた、と思える。

そんな人生にするために、役立つ一つのツールとして、占いはあるのかなあ、と思います。
科学的にどうなの?という疑問に応えてくれる一冊でした。

鏡リュウジ『占いはなぜ当たるのですか



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