彼女は目を覚ました。 少し身体が痛い。
昨夜は寂しい気分で 机に向かったまま眠ったようだった。
そのまま横を向くと 写真たてが伏せておいてあった。
それが昔から伏せてあったのか 寝ている間に伏せられたのか 彼女自身が伏せたのか ほかの誰かが伏せたのか
彼女は思い出そうとはしなかった。
眠った姿勢が悪かったのか やはり身体がすこし痛む。
彼女は少しの間 写真たてを眺めたあと 小さくのびをし、身体をほぐした。
それから時計を意味もなく眺めたあと。
彼女は。
大きくのびをしながら、写真たてを立てた。
そして外に出た。 カメラを持って。
写真のない写真たてはかわいそうだ
そんなことを さみしがりやの彼女は思いながら。
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