あきれるほど遠くに
心なんか言葉にならなくていい。

2011年07月26日(火) wannabe







  そばにいたい あのひとの


そんなふうにことばがこぼれそうになるのを

ためいきでそっと押し戻している

恋しさには

ともすれば憂鬱がにじんでくる



仰向けた身体の

肺でも心臓でもない 脊髄のどこか近くから

うっすらと毒が染み込んでくるのが見え

鏡張りの天井に映るしわの寄ったシーツの上で

かみさまのように不思議そうに 呆然とする僕が見える



あのひとの 日常を

支配したいと左手が云い

できるものかと右手が云う

これが恋かと脳が疼き

そんなはずはないと経験則が否定する

もう

どうでもいいと目を閉じる




  どこから朝を捕まえよう

  秘めた窓を開けようか

  あるいはハトを放とうか




夢を見るのはこどもの役目

語るのは先人の役割

手を 伸ばせば天に届くと

信じるための呪文を探す

凶器を探す




痺れる想いを明日へ繋ぐ

いつか

もう朝がなくなったことを

誰かが教えてくれるかもしれないとまだ

疑っている









↑暗がりで、待つ

My追加




それはうつくしい朝を知っているからだ






 < 過去  INDEX  未来 >


周防 真 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加