2002年09月25日(水) : パターン

そんなつもりはなかったけど、考えてたら「あ、またこのパターンか……」となる、自分の作るお話のパターンってありませんか?
そういうのって、ぶっちゃけ「自分の好きな話」なんですよね、多分。
後、私の場合、話自体は「駄目だこれ、廃棄!」って捨てても、ちょっともったいないなあという設定を、形を変えて流用したりするので、どっか似たパターンが出てくるというのもあるでしょう。

というのも、短めの話が出来ないか、で考えていて、一つ焼き直ししようかな、と思った話がありまして。
中国風で、まあ『華京騒動録』と同世界、違う時代の話なんですが。(『華京』は我々の現実世界をモデルにした汎用世界の中での話として考えているので、他にも擬似日日本とか擬似ヨーロッパとかがあるんです)
男装の美女と才気溢れる敵将の恋。美女の方は、戦争が始まる前にその将軍と出会っていて、敵同士。
……どう考えても、ハッピーエンドにならなさそうな話。
似たような話が、既に(頭の中にですが)あるんですよね。
それが『フィルキス英雄志III』。もっとも、こっちのは女性の方が、理由あって最初っから男のほうを敵視しているんですが。それでも惹かれ合ってしまう、絶対ハッピーエンドになりえない話。
こんなパターン……(でも捨てない)。

……私が恋愛話をメインに持ってくると、大抵悲劇的要素が大多数を占めてしまう様子。
「物語」だから、恋愛というものがよきにつけ悪しきにつけ、相当ドラマチックになるのは当然として。もう少しくらいは、登場人物を幸せにしてやろうぜ……。(←一番よくないパターン)



2002年09月20日(金) : 羨望

モノカキにとって、他人を羨むことはプラスかマイナスか。
それが創作熱の燃料になるのなら、プラスでしょう。
というのも、私は主に、絵の方面ですぐに他人が羨ましくなってしまうので……。
本当に同じ道具を使ってるのか、とか(苦笑)。
自分で頭の中に描いていたイメージ通りの表現が出来ることなんて、本当に稀。そういう時のイメージというのは、他の方が描いた絵の表現が、どっか頭の片隅にあったりして、そう描ける人が羨ましいと思ったりするわけです。

一方、文章。
何ていうのかな、その「言葉」に豊穣なイメージを込められる人を、私は羨ましいと思います。
情景が想像できるような。
活気のある街の風景。行きかう人々。大気が感じられそうな自然の光景。
文字で表された、そこに「生きている」世界。
工夫された言い回し。
適度な行間(視覚的、じゃなくて、読み手に想像させる意味での行間)。

ただそこで、羨んでばかりだと後退。
もっと面白い話を書く、もっと表現力の高い絵を描く、それに昇華出来ないと。
他人のいい作品は、見て楽しい、読んで楽しい、そしていい刺激。



2002年09月12日(木) : キャラクターの「死」

現代日常もの小説だとあまり関係ない「死」(あえてテーマにした場合は除外)。
が、剣と魔法の異世界ファンタジージャンルの場合は、冒険や戦争を扱ったものが多くなるでしょうから、「死」は避けられない問題だと思います。

キャラクターとは、勿論、実在の人間ではない。
ただし、それは我々「三次元の」存在としては、であって、描かれた世界では血肉を持って生きている存在である(多分。意図して、血肉のなさそうな存在にされているようなキャラもいる)。
従って、当たり前だけど、殺されたら死ぬ。生きてるんだから。
問題は、その「死」の意義。
感動のため、演出のための死、が見え見えだったら、あまりにも興ざめ。
FFIIなんか、本当に人が死にすぎた。「お前もか! お前もお前も死ぬんか!」(犬死大賞は、今更言うまでもなくミンウ)で、その反省かどうか、FFIVでは、「お前もか! お前もお前も生きてたんか! 本当に死んだのは爺だけかい!」だったけれど……。
脱線しました。

勿論、「人が死ぬ」わけだから、軽いわけではなく、それなりのショックを読み手には与えるものでしょう。
問題は、送り手がそのキャラクターに「情を持って」死を迎えさせるかどうか、でしょうか。
「面倒だから殺しちゃえ」「盛り上がるから死なせちゃえ」という安易なスタンスが、私は嫌いです。聞いてるのか、N村〜!(私怨)
こいつは悪役だから、悪役らしい最期を用意してやろう、とか。
こいつは小物だから、せこい死に方にしてやろう、とか。
こいつは今まで頑張ってきたけど、どーしても死んでくれないと話が進まない、だからゴメン、せめて華々しい最期にしてあげるから許して、とか(それもどうか)。
それなりに何と言うか……納得できる死に方というのを、去りゆくキャラクターにせめてもの手向けにしたい。して欲しい。

ちなみに、私は某少年漫画雑誌のように、「死んだはずが生き返る」はしたくありません。どんなに罵倒されても。
架空の死であっても、死は死。だから重い。
安易に「死」を選択するような物語は書きたくない。

……暗い話題で申し訳ありません。



2002年09月08日(日) : 配分

漢字とひらがなの配分は、どれぐらいが丁度いいのでしょう。
4:6ぐらい?
これでは漢字の方が多いのかな。ジャンルにもよるかもしれませんが。
3:7?
しかし、私なら、漢字配分が2、ひらがな配分が8、という文章は読むのが苦痛になります。
ひらがなばっかりだと、何か平坦だし、文意が掴みにくくなったりすることないですか?

例えば、「はし」という言葉が書いてあったとして。
橋? 端? 箸?
文脈から理解しろったって、そこで「ん?」と思ったら、何だか流れが止まってしまうというか。
難しい漢字でもそうかもしれませんが。
ただ、ひらがなの場合、句読点がしっかり打ってないと、読み手がこれは助詞だ、と思って(書き手の意図しない)変なところで区切って読んでしまい、「?」と首を捻ることもあります。

ただやはり、字がぎっしり詰まってて、見た感じ「黒い」(漢字が多いと表示密度が高く見えません? 漢字ってひらがなより画数が多いし)と、敬遠はされちゃうのかな。
最近の文庫も、活字が大きくなる傾向があるみたいだし……。昔の新潮文庫って、字は小さいわ、行間はびっしり詰まってるわ、でしたからねえ(あ、でも、上下のスペースが大きいわ。今確認しました)。私はそれを「こんなにたくさん読める!」と思っていたけど、今は違うかもしれない……。

極端な話、私は漢字とひらがなが5:5でも読みます。面白ければ。
この「面白ければ」、なんですけど、もし「読んでみれば物凄く面白いのに、一見した印象で読まれない」というのなら、実に勿体無いですね。
本の文章と違って、オンライン小説というのは、「一見した印象」が結構重要だったりするので、やはりこの配分ってそうでなさそうに見えて、意外に深い問題? とか思ってみる徒然。



2002年09月05日(木) : 気になる

基本的には、ちゃらんぽらんでいい加減な自分ですが(……)、気になることを調べることには、そこそこの労力を惜しまないようです。
最近では、有難いことに、インターネットという媒体のおかげで、随分、調べものも楽になりましたね。

で。
つい最近まで思い込みで勘違いしていたこと。
そうか、両性具有と半陰陽って、違うのか……。
どうやら、両性具有というのは、完全な男女の特性が一人の人間の中に同居してしまってる状態だけど、半陰陽というのは、男女が未分化で混在しているという、両性具有より複雑な状態らしい。しかも真性半陰陽と男性半陰陽があるらしい。
半陰陽というのは、実際の症例があるそうですが(日本ではあまりないみたいです)、両性具有というのは本当にあるのだろうか。気になるので、今度、本屋に行って探してみようと思います。
実際、こういう人がいるということは、人間の半分は男、人間の半分は女、と一括りにするのはどうなんだろうなーと思ったり。
いや、別にジェンダーをテーマに小説を書く、とかじゃなくて、今書いてるものに活かすためです。

最大の問題は、自分の疑問が片付いてしまうと、「ふーんなるほど、そっかー」と納得してしまって、そこで終わってしまうことなんですが。ちゃんと活かせ。



2002年09月01日(日) : 若さと馬鹿さ

ある程度の年齢に達したら、この二語は類似語だと思うのではないでしょうか。
少なくとも、私は思います……。
下手したら、二、三日前の日記ですら、「うわぁ、何書いてんの私!? 馬鹿だー!」と削除したくなるのですが、それしたら、日記に何も残らなくなる可能性大。

若さゆえの馬鹿っぷり。
……これを恥ずかしいと思えるかどうかが、「人間として」成長してるかどうか、ではないでしょうか。
(↓微妙に前の日記ネタ引きずってます↓)
「知らないんだからしょうがない」じゃなくて、知らないことだから、これを機会に勉強しろと思え。
「無知の智」「訊かぬは一時の恥、知らぬは一生の恥」である。
……そうか、「恥ずかしい」という感覚が、一般常識とずれているのか。なら納得。
厚顔無恥=厚顔無知

じゃなくて。
若さと馬鹿さ。
『Shadow Saga』リメイクで思ったことです。
影響、モロに受けてんなあ……と。
菊池秀行の。とはいえ、私は『吸血鬼ハンター“D”』シリーズしか読んでない人間なので、正確には『D』の影響。
もっとも、『北海魔行』以降、分冊が多くなって、『北海魔行』はちゃんと楽しんで読んだんですけど、『蒼白き堕天使』から「あれ……?」と思うことが多くなったんですが……。
脱線。
中学〜高校の頃の文(などと言うのもおこがましい気がする)は、モロ「菊池調」で、今見たら苦笑。
その後はモロ「田中芳樹調」なのも笑える。









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