綺麗な花を見て、綺麗と思う。
美しい景色を見に行って、ここへ来て良かったって思う。
でも、その感動とは違う、その感動と比べ物にならない 幸せを、あの人は手に入れた。
―――――私を破滅に落して。
私は必死なんだと思う。
綺麗なものを見て感動しよう 美しいものを見て感動しよう
これは、自然ではなく、作った感性。
いい感性を見つけよう、と、 必死になっているのは、疲れた。
どんなに私が感動しても、
比べ物にならない幸せと、
生きている保証を確定されたものを、
あの人は、私を落としたことによって、
あの人はこの世の中に存在をしている。
この世の中は
破滅に落ちて必死に叫んでもがいて、 そして泥沼に沈んだ私と、
数値では表現出来ない幸せと、 生きている保証を確定されたあの人、
これが存在している、現実。 |