ジョージ北峰の日記
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2004年06月20日(日) 少女同級生殺害事件

 最近報道された事件の中で“少女の同級生殺害事件”ほどショッキングな事件はなかったのではあるまいか。最近、少年少女が引き起こす事件は、われわれの世代の人間からは、理解の限界をはるかに超えているように思われる。“死とか殺人”などの単語が、現代報道される子供達の事件に絡みすぎているような観があるのである。つまり子供と大人の犯す犯罪に区別がつかなくなってきている、と言えるのではあるまいか。こんなことは過去になかったように思えるのである。この問題は少子化と同様、政治問題にするべきはずなのに、どの党も参議院選挙の争点にしていない。
 少なくとも義務教育の段階にある子供達の教育は、単に親と学校にだけに押し付ける問題ではなく社会全体、殊に大人に責任があり真剣にならなくてはいけない問題ではあるのに、である。最近の少年少女の事件を見ていると、事件の特殊性ばかり強調され社会全体に存在する真の問題点に目を向けていないように思える。
 戦前の道徳教育が、時の権力に対する批判能力を奪い無謀な戦争に国民を駆り立てたことに懲りて、戦後日本国民全体が道徳教育にきわめて不熱心になったことは仕方がないとしても、現代のように良きにつけ悪しきにつけ情報が氾濫している時代に至ってなお、道徳教育をためらう必然性はないように思える。
 何も今戦前の修身のような道徳教育を子供達に復活しようなどと言うつもりは全くない。ただ子供達に対しては、物事の善悪の判断を誤らないようにするための教育が必要なのでは?と考えるのである。
 ただし、今回言いたいことは子供に対してでなく、道徳教育受けてこなかった現代の大人に対して必要なのでは?と考えるのである。
 問題は、現代の子供たちが、早くから大人と同じ情報を簡単に手に入れられる時代だと言うこと(それに対する判断力が、子供には十分成熟しているわけではなく未熟であるにもかかわらず、である。しかもこのことは、インターネットが普及し始めた時から先進国ですでに論議されていた)−−又子供を大人のように扱うことが子供の成長に良いのではと考える大人が増加していることや、問題に全く無関心な大人が増加していることに問題があるのではないか?と言うことである。  
 子供だけを教育しても、大人にその意義を十分理解されていなければ効果は少ないと考えられる。まず、子供達が今晒されてている危険を大人が早く見極め、子供達を守ろうと言う気概で、この問題に今すぐにでも取り組まなければ将来大変な禍根を残すことになるのではあるまいか。これは現代の政治的大問題である。
 この問題を取り上げる勇気ある政治家の出現を私は切に期待している。

 最近、ツバメの巣立ちの練習中に悲劇だ起きた。子ツバメが電線から飛び立って親の後を追っていたのだが、どうしても上に昇れない下へ下へと落ちていくばかりだった。心配した親ツバメが上へ下へと子ツバメの周囲を飛んで励ましていたが、たまたま通りかかった猫に襲われ小鳥はたまらず地面に落ちた。親ツバメは鳴きながら周囲をしばらく飛んでいたがーーー。
 親ツバメの気持ちは如何ばかりだったか、私は目頭が熱くなった。
 こんな自然の摂理の厳しさを、現代人は忘れてしまったかように見えるのである。
 


2004年06月13日(日) ちょっと待った!年金問題!

 さて最近の世論調査で、k首相の支持率が急落したとの報道があった。又その後の参院選に関連して、自民党支持率の低下が著しいと報道されている。日本国民の政治意識の高さと正しい判断力が強く示唆される出来事と言えるのではあるまいか。
 ある意味で、私にはほっと出来る報道(国民が政治に無関心でなかった!)であったと考えている。
 ところで、今回のk首相支持率急低下の理由は何なのだろう。
勿論、年金改革法案に関する“ずさんな国会討論”の結果によるものである、ことは明白だろう。
 政府としては、年金問題は少子化抜きにしては考えられないこと、それには国民の年金負担率の増加と給付の低下は避けて通れないと考えてのことだろう。実はそんなことは、皆は先刻承知しているのである。にもかかわらず、今回の年金改革法案には納得できないと、判断した--理由は何故だろう?
 k首相の支持率が高いのは、彼が経済構造改革を強力に推進する人物と国民が判断した(夢をかけた)からである。“経済構造改革"は大変困難な事業であることは国民は分かっている、しかしk首相が本気でやろうとするなら、少々我慢してでも支持すると覚悟決めてきたのである。
 しかし今回の年金改革法案が、進行中の(?)経済構造改革とどう関係しているのか全く説明されなっかった。過去の欠陥だらけの法案を、ただ先何十年にわたって継続するだけではないのか、との印象を与えただけで終わってしまった。そんな事が今回のk首相支持率の低下につなっがったと考えるべきだろう。
 国民は政治家に何を期待しているのかもう一度考えてほしい。
 単に法案を作るだけなら政治家は必要としないと考える。政治家が、自(みずから)の有能さや偉さを誇示することも国民は期待してはいない。
 いかなる困難な事態においても“夢”を語れる人物の出現を待っているのである。
 夢を与えた人物といえば、最近なくなられたがアメリカのレーガン大統領である。私は大統領の在任中アメリカに住んでいたことがあったが、彼は絶えずアメリカ国民に夢と期待を語っておられた。それは宇宙開発であり、超近代的兵器の開発であった。そして極めつけは、無謀ともいえる減税であった。何故?今!彼の政策なの?と考えた人もあったが、大統領は国民に夢を与え続けたかったのではあるまいか。さらに彼は公然と“学生時代は劣等生だった”と笑って言っておられた。その余裕が、逆に大統領としての“凄味"あるいは“自信”と人々には映り、そして大統領の人気を支えてきたのではと考える。
 国民がk首相に今望んでいるのは、今回の年金改革法案は現在進行中の経済構造改革と如何関係しているのか自らの言葉で語ってほしい、と言うことなのだ、と思う。
 今回の国会での年金改革法案審議と顛末は全くお粗末で、日本の未来に対する国民の夢を、期待を完全に裏切ってしまったのではいないか?もう一度頭を冷やして考え直してほしい。
 国民は政治家に手抜き(官僚任せ)で事を進めないでほしいと思っているのだ。
 


2004年06月01日(火) アメリカがもたらす世界的カオス

 さて最近の世界のビッグニュースの多さにはあきれている。私の思考回路は、まだ十分ついていけてないと言うのが本音である。それほど多くの出来事が世界中で頻発している。
最初はアメリカ軍の捕虜虐待事件、その陰に隠れてはいるがエスカレートし続けるイスラエルとパレスチナの紛争、そしてサウジアラビアのテロ事件、日本人ジャーナリスの襲撃と死。
 この混乱の根源は一体どこにあるのだろう?
 9/11の戦争の大義は最早何処かに飛んでしまって、石油の利権に関わる問題である、との認識が次第に広まりつつあるのではあるまいか。日本の自衛隊の派遣の本来の大義(テロリストとの戦いと復興支援)は風前の灯のように消えようとしている。今k首相がテロリストとの戦いに屈しないという発言をすれば、おそらく違和感を感じる人が多いだろう。なぜなら、少なくとも現在はイラク戦争はイラクの人達にとってイラクの為にアメリカがテロリストと戦争してくれているとは思っていないし、この戦争はアメリカの石油利権に関わる思惑が深く関わっていると認識し始めているからである。
 アメリカの同盟国日本としては、そのような理由がたとえあったとしても、現段階でイラクから自衛隊を撤退させることはとても困難だろう。何故なら自衛隊を撤退すればますます、アメリカを窮地に追い込む結果になるからだ。現段階でさえ、アメリカ軍は虐待事件を起こしている(すでに軍の規律に腐敗が進行している)。すべての国がこのままアメリカを放置してしまえば、この戦争は大義なき、無謀ともいえる終わりなき戦争に変質しかねないからだ。
 今回ほど下手なアメリカの戦争は見たことがない。あの悪評高いベトナム戦争だって利権の戦争と言うよりはむしろイデオロギー戦争だった。ただベトナム戦争はそのプロセスに問題があったと考えられているのである。今回の場合も、大量破壊兵器拡散防止、フセイン政権打倒までは、たとえアメリカ単独で行動したとしても仕方がなかったと思う。しかしその後の行動から狂い始めたように思う。
 イラクに自由と民主主義を確立するのが大義なら、フセイン政権を打倒した段階で国連に積極的に働きかけ、すべての権限の委譲するべきだったのである。国連に権限を委譲したからといって、アメリカが損をすることは決してなく(石油の利権においてすら)、むしろ戦後復興に尊敬される立場を確立する事が可能だったと思うーー

 それにしても、B大統領は日本にとって、どれほど貢献しているアメリカ大統領かわからない。北朝鮮の拉致問題がここまで進展してきたのは、まさに彼の”悪の枢軸”発言があって、フセイン政権が簡単に倒されたからである。世界にとってはともかく、皮肉な話であるがB大統領は、日本にとって大変大事な人物なのである、ことだけは忘れないでおこう。
 だからこそ、日本はB大統領にこの戦争を早く終わらせるよう、判断を間違わないよう積極的に忠告することである。それが唯一、日本がアメリカにできる恩返し(?)ではないだろうか。又自衛隊派遣を早期に終結させる手段でもあるまいか。


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