『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2008年06月12日(木) ぽしゃぽしゃと果てない繭が。

夜半にふりだした雨、季節のわからない雨

ぽしゃぽしゃぽしゃ

きりなく落ちて檻つくればそのなかで
寝返りをうつように、ひるがえる
いくつも聞いた、いくつも、いつか
キノウ



あなたの

こえ

わすれた。



………ただ、生きていたことそこにいたこと傍にいたかったこと
そのことばかりを穿ち穿たれ刻みつづけ
かかえこんで意固持に守りたいと一人で我が儘、
けどほんとうはすこしずつ削れていく
白い空に曝されて、たぶんサンドブラストのよに
どんなにあたしがそれを、いやだとおもっても

あなたのこえ、あなたのかお
とおく遠くから
電話線伝ってやってきたたくさんの言葉、


・・・・・・・・・・


もしも恋なら忘れたっていい
あっさりなかったことにしても
あたし別に構わない

そうでないから
刻んで刻んで、
こんな場所でただ吐いて吐いて吐いて
ただしくにげてゆくみんなのうしろで雨の檻


たたきつける音がはこぶあなたがたのイメージ、そこから
うしなわれていくんだ少しずつ、どんなに
あたしが、ばかみたく檻を閉じても記憶を刻んでみても


あなたのこえ

あなたのこえ


・・・・・・・・・・

けたたましい雨が
降っているよ
六月だよ
水無月、

ねえもしもどこかにいたら
声を、
ちょうだい


ずぶ濡れになって一緒にのぼってく煙草の煙をみたいんだ

まだ
そんなこと思う
愚か者、と
たぶんあのひとは呆れる


いたい。
いたい。
いたい。



未明、まだ
そらは灰色にならず。


 < キノウ  もくじ  あさって >


真火 [MAIL]

My追加