『 hi da ma ri - ra se n 』


「 シンプルに生き死にしたかった 」


2004年12月31日(金) スノウマン



雪のふる日には、みんなが少しやさしくなる



ハッピー、ニュー、イヤー?



2004年12月27日(月) 咳をする


よくないた と思うこととおなじくらいに
よくわらった と思うことがあったらいい

冬らしくくもる
がらすの向こうに雪雲のきれっぱし
またたくまに ひろがる

おちてこいふってこい
しろいかけら
ひらひら

クリスマスはひとりでかぜをひく


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


空を飛びたかったニワトリの話とか
空を飛んだペンギンの話とか
そういうお話をむかしに読んだな
「南極の空はドーナツ化現象」
OH!ペンギン

来年の干支について考えていたらそこにいってしまう
そらをとべない鳥とか飛びたかった鳥とか
飛ぶことを選ばなかった鳥とか

なくこととわらうこととねむることのバランス
飛ぶことと飛べないことと飛ばないことのバランス



2004年12月22日(水) 豪雨



泣きやむのはいつもひとり。




2004年12月21日(火) 空、翳り、サーモスタット


足をくるむ靴はきっとつめたい
さんぽ、というかわいらしいひびきのことば

すっと冷えてゆく
くもがくれにしそらの日に
わずかな覚悟がつつみこまれる

ほら、うすあかりの灰色


空の翳りがきめてしまう
きのうときょうと
まるくなだらかに、つづくつづく
いつまでも同じにおだやかに
くりかえす微熱みたいに

ほこほことあたたまることのかなしさ
あっけなく
くずれた陽射
まあるい手のひら
とざされる

そうしてまたはがれた、サーモスタット、

ぷつり



2004年12月20日(月) カウンタ

わたしはそこにいるかもしれない
いないかもしれない

どちらでも
それは、あなたの好きでいい

夜遅くにあなたの気配だけなぞって
見届けてみたいと思ったことのしるしに

ひとつだけ

ぽつり

クリックの数字

ことさらに叫ばなくても
息をしているよ



2004年12月19日(日) うすごおり

ぽっかりと目を開いたらシャーベットみたいな雲とそら

さりさりと今日がふってくる



2004年12月17日(金)

朝のひかりの下、つめたい空気にふれたら

夜のあいだのことなんてみんなみんな

あっという間に、とおざかる


暗闇のなかで、涙が煮つめられていきます

自分でないものの寝息を聞きながら

ぱっちりと目をさましつづけていること

頭のなかの蓋がずるずるとひらいていって

すっぽりつつつんでくれた寝床はなにでできている


つめたくてさびしくてがらんどうのものだけ

ただひたすら責める言葉だけしかもたないもの


ながいながい

夜がいつも

ひとりのそとを

過ぎるまで


しろい朝がきたらみんなぜんぶ

泣きじゃくったことも口走ったことも

傷つけたこともみんなきらきらと散って

漂うだけの亡霊になる


だけど、おぼえてる


抱きしめてもらってもそれでも遠かったこと



2004年12月15日(水) untitled


くるはずのない返事をそれでも待っているのは

ときどき

とてもさみしい



2004年12月06日(月) 忘れている

いろいろかなしいことがぱたぱたと巻き起こる
自分のことは何やら耐えたり泣いたりすればいいけど
人のことはどうしようもない

ことばを発さないのは
忘れているからじゃなく
無視をしているわけでもなく
ともだち、が残していくいくつもの波は確実にぼくに刺さって
そこから思いはあちこちに飛ぶのだ
思い続けても言葉を発さなかったら
ないことになる、のは
もうよくよく知り尽くしていることだけれど

投げやりでも無責任でもないことばをさがしてふらふらするうちに
時間ばかりがすぎてしまうこと


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あかるいうちに外に出かけてみる
気持ちのよいものに身をつつんで外に行くこと
うすい夕暮れで
柿の木はもう葉を落としてしまった
大好きなあかいあかい蔦の葉ももうほとんど
いちばん上の幾本かを残して枝だけになった
12月
たしかに冬、あたたかくても冬、
マフラーの肌触りが(たとえいらなくても)恋しかったりすること

あ、帰ってきた
そう思った

季節がくるとまたここに帰ってきたと思う
忘れていた感覚を肌がとりもどしたと思う

おくすりのなしでこうして外に出て
意識がとんでしまうまえに自分の足できちんと
帰ってくることをちゃんとしたいと思う

2時間半、までならだいじょうぶ。


 < キノウ  もくじ  あさって >


真火 [MAIL]

My追加