カエルと、ナマコと、水銀と
n.446



 ひとつおもうこと

=ひとつおもうこと=

 一つ思うんだ。おれってもしかしてかなりかなり、『彼女とほほえましく歩いてる姿』が似合わないんじゃないかって。うん、例えば小西だったらすましてて、彼女が少し甘えたいんだけどどうしよう、みたいな感じでいるのを想像できるし、丹羽君なら女の子の方が頑張って話してて、すごくマイペースでクールなヤツを傍目分からないくらいの自然さでリードしてくれてるのが目に浮かぶし。でも、ぶっちゃけ、自分がそんなようになってる姿がなんかちぐはぐなのだ。まぁ、自分の全体像をきちんと把握しきれてないって言うのもあるけど、なんか不自然なんだ。そうそう、しっくりこない。まったくこない。だから、「あー、まじでごめん。嫌いじゃないしたぶん好きかもしれないんだけど、おれなんかダメなんだ。うん、しっくりこないというか、なんというか。まじごめんね。絶対他のヤツのがいいよ、ね」なんて、フるときの言葉まで用意しちゃうんだ。でも、たぶんきっとおれはオーケーをする。絶対成功しないって思ってても、○をだす。かわいけりゃだけど。だから結局おれも傷つくし、似たり寄ったりであっちも傷つく。ぐさっと。

(今書いてる作品から)
あ、名前変わりました。はい。




2003年12月16日(火)
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