Kyoto Sanga Sketch Book
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2005年01月18日(火) |
【大宮戦第31節】〜ル・マンへ。松井大輔ラストゲーム |
8月29日の試合で後先になってしまいました。しばらくしたら正しい日付の位置に戻します。
「仏2部ルマンの松井大輔が0−0の後半ロスタイム、 均衡を破るゴールを突き刺し、チームを勝利に導いた。」
あれから4ヶ月後。そんなニュースがフランスから届いた。 代表の大久保の移籍戦の活躍に隠れていたけど。
忘れもしない。京都の10番はあの翌日旅立った。
J1昇格圏は目の前だった。松井の最後の試合と熱気を帯びたゴール裏とは裏腹、 試合開始直後からの松井の積極的なシュートもゴールネットを揺らさず、 ついに後半35分、大宮に追いつかれる。 残り三分、田原投入。そして残り一分。
またもや中央、左右に敵をかわす10番のユニがボールを持った。 浮き上がった球は、 今まで4年間、西京極でいつものように彼の下の小さな空間を踊る。
右足、胸、そしてまた足へ。
ボールは敵や彼の間の空間と絡み合い、 そのままその足に操らられ、ピッチを転がり走リ出した。
右サイドをナイフのように駆け上がった冨田が受取る。 ゴール前に立っていたのは2分前に入ったばかりの後輩。 一瞬の出来事なのに、まるでスローモーションのようで。
次の瞬間。田原と松井は抱き合っていた。勝った。
高校選手権ファンとしては、 二人の姿を選手権での鹿実を思い起させるはずだけど、 それにしてはあまりに京都での思い出が重すぎて。 あの頃はもうずっとずっと遠い彼方。二人はあの頃とは別人のような気がする。
時は確かに確実に、二人、そしてそれを見ている私達の間に流れている。
10分後。
オランダに旅立った朴の時と同じ、チームメイトの胴上げに宙を舞う彼がいた。 涙を流しながらヒーローインタビューする後輩が大きくブラウン管に映る。 「松井さんのためにゴールを決めたいと思っていて…その想いが…」 田原が野生動物のような濡れた目で遠くを見て、 似合わないぐらい真面目に泣きながら声を発するから。おかしくて哀しくて。
その後、涙を隠して足速に西京極を一周する京都の10番。 五輪から帰ってきて、チームに貢献するのを待ちわびていたのに…。 競技場はきっといつまでもコールが続いていたことだろう(あああそこに居たかったな)。
京都2−1大宮 勝利。 京都は自動昇格圏の2位に浮上した。
To be continued, Kyoto Purple Sanga & Matsui Daisuke
<11月26日 MF松井ル・マン移籍初ゴール>
<1月11日 MF松井初の決勝弾>
<1月14日 2戦連続決勝弾>
「MF松井大輔(23歳)が0−0の後半ロスタイム、均衡を破るゴールを決めた。 松井の2位試合連続の決勝弾になる。 ルマンは勝ち点を32(9勝5分け7敗)に伸ばし、 首位と暫定7差の5位に浮上した」
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