coffee cinema and cigarette

chai   最新
未来   過去

2004年09月27日(月)  行先

旅行のこと。


お休み2日目。昨日の深夜に宿を決め、電車の時刻を決め、かばんに荷物を詰め、CDを選んで、結局あまり眠れないまま、新幹線乗り場に向かった。

行き先は、伊豆。

新幹線の中で写真を撮ったり、おやつを食べたり。熱海で駅弁を買って、次の電車はどれだどれだこれかと迷っていると、さっきの駅弁屋のおばちゃんが「伊豆に行くんでしょ?これに乗りなさいさあ早くもう出るよ!」と教えてくれたのは黒船をイメージしたちょっと変わった電車。椅子が窓のほうを向いて設置されていた。旅行っぽいねーなんていいながらお弁当を開けて、曇り空の外の世界を楽しむ。うとうとしながら到着のアナウンスを待つ。

駅のホームに降り立った私たちを、ひんやりとした空気が包む。もう、秋がきているのだ。
大きな荷物をロッカーにぶち込んで、宿の人が迎えに来るまでの間、伊豆散策。雨はだんだん強くなって、濃い、とても濃密な緑の匂いが立ち込める。紅葉前の、最後の精一杯の緑の匂い。

ぐるぐる街を回った後、かばんの中には、小さな小さなテディベアがちょこんと居座っていた。

宿の迎えはすぐにわかった。昨日予約の電話をしたときに出た男の人が来るものとばかり思っていたら、若そうな女の人と半袖姿の小さな女の子が車から降りてきた。観光案内を受けつつ、宿まで一直線。

予想通り、かわいいペンションが目の前に。これでこの宿を選んだようなものだ。奥さんが車を置いている間に、「半袖、寒くないの?」と女の子に尋ねたら、「全然平気」と笑って返事をくれた。私たちは長袖でも震えているのに。元気だなぁ、と感心していると、その女の子が「中に入って呼び鈴を鳴らしたら人が出てくるので、入って待ってて下さい」と至極丁寧にご案内された。後から聞いたら幼稚園の年長さんだそうで。彼女も立派なスタッフの一人。

かわいい外装と同様、素敵な部屋に案内され、荷解きして着替えを済ませた後、すぐに夕食の時間になった。食堂に向かう。客は私たち二人だけで、隣の机にさっきのテディベアを置いて、食事をいただく。オーナー、奥さん、アルバイトの男の人が入れ替わりで食事を運んでくれて、その度に歓談。今回の旅行の経緯を話したり、街の話を聞いたり。食事はとても美味しくて、二人ともすべて残さず平らげた。
夕食の後は、宿選びのポイントとなった、スイーツの時間。チョコレートフォンデュをいただく。色とりどりのお皿にのった果物、赤いお鍋にいっぱいのチョコレート。こちらも食事の後に関わらず、完食。

部屋に戻る途中、本棚を発見。「ご自由にお読み下さい」と書かれたその中には、昔読んだ漫画がぎっしり。漫画大好きな私たち二人には嬉しいサービス。ごっそりと部屋に持ち込み、CDをかけて、話もそこそこに、ひたすら漫画を読む。そのうち同行者がお風呂に行き、その間に、あまり寝ていない私は眠りに落ちていた。

2004年09月26日(日)  序章

旅行のこと。


決死の思いで取った4日間の休みの前日。丁度会社からへロへロになって出てきたところに、買い換えたばかりの携帯が鳴った。旅行会社からで、宮古島行きの飛行機が台風のため欠航が決まった旨の連絡だった。ションボリ。とても楽しみにしていたのに。沖縄に行こうとするといつも台風とかち合う。でも行けなくなったことはなかったので、今回も大丈夫だろうと思っていた。のだけど。

同行者に連絡。とりあえず、一泊減ってもいいから行けるなら行こう。ということでもう一日待ってみることに。

次の日。台風が沖縄で停滞。ありえねー。キャンセル決定。

休みはあと3日。おうちで過ごすには勿体無すぎる時間。何より、この休みのために頑張ってきたじゃん。台風の影響は、まだ少ない。さあ、どこに行こうか。

目次 手紙