25日(木)、いとしこいしのいとし師匠がお亡くなりになりました。 ネットニュースでそれを知ったのが、確か26日。
少し前までお元気に漫才してらっしゃったのに…という驚きはありましたが、やはり私にとっては少し遠い存在であることは確かで。 いとこい師匠のスゴさを肌身で知るには、私は少し若輩です。 (「終のすみか」で惚れましたけどそれは役者としてでしたし) もう少し上の世代の人たちには、私たちにとってのダウンタウンぐらいの存在なのかも…と思っていたぐらいでした。
が。 29日の、こいし師匠の記者会見を見て、泣いてしまいました。
こいし師匠は、相方であるいとし師匠のことを聞かれ、「最高の相方でした。相方がいなくなったのだから、漫才はもうこれで終わりです」とお答えになってました。 二人揃わなくなったら、終わり。 これ以上漫才はしない。 その決意に心打たれました。
まだ日本に娯楽がそれほどなかった頃から、笑いを届けるという仕事をし続け、ずっと二人でやってきた漫才コンビ。 相方が亡くなったから、漫才はもうしない。 相方がいなければ、漫才は出来なかった。 こいし師匠の、いとし師匠に対する言葉では足りないほどの深い愛情と感謝が、そこにはあると思います。
最近は若手のお笑いの間でも解散やら相方変更やらという話題が目立ちますが、ここまでの覚悟というのはないんだろうなぁ。 逆に言うと、ここまでの覚悟があって、ここまで相手に惚れ込んだ関係でなければ、お笑いコンビって成り立たないのかもしれません。
「死が二人を別つまで」、漫才を続けた二人。 ここまで本物のコンビって、今存在するコンビの中でどれだけいるのでしょうか。 そして私は、それを見抜く目を持っているでしょうか。
答えが出るのは、まだまだ先。 自分が選んだ相方と笑いという仕事が出来ることは、かなり奇跡に近いのだと、日々感謝しながら過ごさないと罰が当たりますよ。 大きなお世話と知りつつも、そんなことを考えた一日でした。
末筆ですが、いとし師匠のご冥福を心よりお祈り申し上げます。 |