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森のなかで 迷う日々
歩み 立ち止まり また 歩む
いつでも まだ 一歩
もうひとつの町 住み慣れた
懐かしくなり
憧れになる
窓から 青空と 山が見える
昼間の オフィスは なんて 暗いのだろう
コレハ ワタシノ モノデハ ナイノ
ドコカニアル ナニカヲ モトメテ カワイテイル
遠くの ニュースを聞く
少し 近づいている
突き刺さるような 風のなか
誰もいない 通りをたどって
どこに 行こうか
なにもない
このまま
すすめる
また 一歩 踏み出す
向こう岸へ
パソコンの ファン
エアコンの 風の流れ
冷蔵庫が 時おり コトリ と言う
機械の音で 満ちている夜
少しずつ 根を延ばそう
硬い石の あいだも
柔らかい 土のなかも
そろそろ と
風は 透きとおって 冷たい
遠くの山が 青くかすむ
変わらないでは ゆかない
みんな変わる そのように
急いでいるように 翳になる あいだ
窓が 輝き 屋根が 輝き
そらの むこうは まだ ひかりの中
まどろむあいだ どこにも ゆかない
からだと いっしょに しずんでいる
誰もいない 部屋に 帰ってくる
部屋の隅に 髪が
くるんと もつれている
戸惑いながら 歩く町に 広がる 青空
見えないものは そのまま
今日 空は 晴れ渡る
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