恋文
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2007年02月28日(水) 明日

時とともに
失われ
損なわれて
ゆくのだ

明日も
また


2007年02月27日(火) 夢のなか

引き込まれるような
浅い夢の
繰り返し

この世ではない
どこかの
世界みたい

どこに
ゆこうか


2007年02月26日(月) 覚めない

繰り返している
つぶやき

怖い夢の
ように

もう
何度も
覚めることが
できない


2007年02月23日(金) ここにいる

あぁ ここから
解き放たれないと
かこつけれど

解かれて
しまえば
さて
どこに
行けばよいのか


2007年02月22日(木)

ふいに
香る 花は
もう
凍えないだろうか


2007年02月21日(水)

そこには
違った風が
吹いている
だろうか

そこにも
雨を
運んでくる
だろうか

いまだに
凍るような
雨を


2007年02月20日(火) 迷う

夢のなかで
迷う
すっかり
暮れてしまい

失った道は
ずっと
夢のなか


2007年02月19日(月)

霧のなか
手のとどく
ところだけの
世界は
夢のなか
みたい


2007年02月18日(日) 一日

ただの
切れ端の
よう


2007年02月17日(土) はしっこ

おとは
とおくから
きこえている

ひかりは
ほのかに
はいってくるから

へやの
はしっこ

ねむって
しまいいそうに

ここちいい



2007年02月16日(金) 小鳥

ちいさな
糧を 
ついばむ

小鳥でいたい


2007年02月15日(木) 朝の空

少し
明るくなった
朝の空

まだ
花の匂いも
ないけれど


2007年02月14日(水)

ずっと ずっと
雨が降る

緑は すっかり
重くなって

歩くわたしの
傘の中にも
入りこむ

思い出すのも
雨ばかり


2007年02月13日(火) 眠る

眠っているあいだに
過ぎてしまうなら
それは
知らない

風の音を
聴きながら
もう 知らないままに
いる


2007年02月12日(月) 半身

かたちに
なる前に
うしなった

幾度でも
失った


2007年02月11日(日) 行方

雨が
流していった

幾本もの
轍のように

水の行方に
わたしも
歩く


2007年02月09日(金) 髪の先まで

どうして
わたしを
信じていられるのだろう

いつも
揺れるのに


2007年02月08日(木) 夜半

夢のあわいを
往き来して

だれにも
逢えない


2007年02月07日(水) 浮遊

浮遊する
と いえば
なにかしら
響きはいいが

さながら
塵芥のようではないか

ばたばた
手足を動かしてみれば

少しは
思った方向に
流れてゆくだろうか


2007年02月06日(火) 変幻

きっと
わずかづつ
変わってゆくのだろう

いつか
知るようになる


2007年02月05日(月)

遠くの
ように

音が 聞こえて
気づく

一日は
もうすぐ
終わろうと
している


2007年02月04日(日) あゆみ

足音が
聞こえなくても

待っていよう

あなたと
すこし
あゆみが
ちがう


2007年02月03日(土) 屠る

知っている
ひとだけで

わたしを
葬ってくださいね


2007年02月02日(金) どこまでも

眠りの まえ
眠りの

なかにさえ
恥らう

じぶんを
みつける

朝まで
遠くはない

朝から
まだ 遠い


2007年02月01日(木) 失くし物

どこかで
見つかるのを
待っている

わたしは
かくれんぼうの鬼


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