lucky seventh
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嘘だ!嘘に決まってる!!
抱きしめた躯は重く、重力に従うように その伸ばされた手も意識も引き摺られて逝く。
目をあけろ!!お願いだから開けてくれ!!!
2人の少年の叫ぶ声だけが生き物のように 砂とともに風にのり、どこまでもどこまでも駆けて逝く。
いま、その躯と命はどこか遠いところに連れ去れるように消えようとしていた。
何を間違ったのだろう?
似通った容姿を兼ね備えた2人の少年は少女を抱きしめ、呟いた。
どこで踏み謝ってしまったというのだろう?
その声はまるで断罪のようで、果てない祈りのように聞こえた。
置いていかれるというのか? 取り残されるというのか?
どうしようもない喪失感が2人を襲う。
君のための未来を紡ぐため、 君のための思いのため、
僕らは君を追い詰めた。
すべてを招き入れたの他でもない自分たち。
この両の声が君を殺す呪詛を吐いた この両の足が君を殺すため、君のもとへ連れて行った そして この両の手で、2人がかりで君を殺したと言う。
誰よりも君を思う心が、君を殺した。 殺してどこかへ連れ去って逝こうとしている。
君なしでは生きていたくないというのに 君なしでは生きていると思えないのに
君は逝ってしまうというのですか? 僕らに殺されてしまうというのですか?
「「ニタ、行かないで…」」
少女の温もりがのこるその躯を、2人の少年は抱きしめ続けた。 その温もりが消えることのないよう、いつまでも…いつまでも……
2003年04月10日(木) |
この海に見えルのは消えないアオ |
青の追憶
送るのは最期のうた
きみに聞こえますか?
きみに見えますか?
海よりも深い青の色を
愛するあなたに送りたい。
けれど、私はなに1つ持っていない。
すべてをあなたに捧げて、捧げられない
逃げるぼくを、どうかどうか…
ナナナ
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