耳鳴りおやじの日記
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2006年04月29日(土) とうとう面会...

...とても充実した時間だった...

...5年くらい前から直接、お話ししたいと思っていた先生と面会できた...おそらく、私の分野で世界的にもトップクラスだろう...

...その先生は女性である...とても不思議なのだが、ラボをまとめる優秀な女性は偏見かもしれないが魅力的である...

...女性の世界的な研究者はとても近づきにくい気がするのだが、実はそうではない...とても人当たりがいいのである...

...とても、東大のA先生と比較することはできない...人間的にとても魅力的な人なのである...

...例えて言えば”小学校理科クラブの先生”だ...実験が楽しく、研究が楽しく、生徒と楽しみながら教えることは教える...

...男性研究者社会の中では結局、こういう癒し系の女性研究者が生き残るのだろう...

...”どうぞ、これからもよろしくお願いします”と言われてしまった...これはまずい...はまりそうである...

...昼は近くの知り合いの研究者とランチ...若手の研究者の厳しい状況を再認識する....

...Nさんは同じ時期に学位をもらった女性だ...

”1年先はわからないけどやることをやるだけ”...と彼女...

厳しい状況だが、その環境だからこそ、向き合えるものがある...成果を上げている彼女は数年後、成長するに違いない...面会したS先生のように素晴らしい女性ボスになって欲しいものだ...

...意外にもNさんのテーマと生命現象でつながりがあることが判明...これはなかなか面白い...

...人はどこかでつながり、それが研究を深め、面白くする...

...大衆酒場のおやじともどこかでつながっているのかも...今度、話しかけてみようか...


2006年04月27日(木) 面白いこと

...アイフルピンチ...どうする〜アイフル〜

...授業3コマしたが、とても幸せな気持ちで教育できる...やはり、教育者は天職か...なかなか面白い...

...研究が面白いのは普通だが教育が面白いのはなかなかいいかんじだ...

...研究に関してもここ10年間で面白さの質が違ってきた...昔はすごいことが面白いと思っていた(勘違いしてた)...

...面白いとはかなり主観的である...すごいとは違う...

...その人にとって面白いという感覚は違うから、比較はできない...

自分が面白いと思える研究や教育を持続できることが大事なんだろう...

...面白いといえば、今期のドラマ...全体的にレベルが高い...

...アテンションプリーズの話はどうでもいいが、上戸彩が面白い...

...あの役どころが、普通にできるのは確かに上戸彩しかいない...

...医龍の坂口君も面白くなってきたし、今期はいいよ....

...あれ、いつのまにか、ドラマの話になった...


2006年04月25日(火) おやじの特権

...どうも、最近、ドラマの間眠たくなる...面白くないのか...

...ある作家が”若い頃の特権は時間だけで、趣味に使うのは非合理的である”...なんて話していた...

趣味に費やす時間は悪くはないが非合理的である...という解釈は面白い...

...合理的な事ばかりでは疲れるが非合理的な事が多すぎると成長しない...

...最近、学生に趣味はと聞くと”ありません”と答えるが、ほんとなのだろうか?と思うことがある...

...趣味がないということは、かなり学生として合理的な生活を送っているはずだが、どうもそう見えない...

...彼らにとっての趣味とはゲームのような遊びではなく、もっと高尚なイメージがあるのかもしれない...

...もしそうなら、現状の若者事情はかなり非合理的である...

...非合理的な生活はやはりおやじの特権である...頼むからおやじの特権を奪わないでくれ...

...昔に比べて生活の安定感が奪われたおやじ...これでは逆に若者の意欲もなくなる...先が見えてしまう...

...今の若者の堕落は将来への失望感である...

...金がないならそれなりの社会があるはずで、高齢化社会でも介護ロボットなんかいらないはずだ...

...ああ〜非合理的な日記...これもおやじの特権...


2006年04月24日(月) 疲労の週末..

...ばたばたの週末...外国人セミナーに参加...

...どうも英語が良くわからないというか、どうも興味が湧かない...

...しかも聴衆も少ない...

...学会でかなり突っ込んだG先生が来ていた...この先生は若手のホープだが、なんといつの間にか、超弱小私立大学に移動していた...

...医学部の居心地はやはり相当悪かったのだろう...

...悪友のO先生が超有名国立大学にアプライして崩れ去っていたことも判明...業績があってもそれだけでは上手くいかない人事...

...いろいろ、教えてもらったが、どうもすっきりしない...何がどこまでわかったかということがどうもすっきりしないのである...

...”実験モデル、論文によって違う”...というのは、要するに再現性がないということか?これでは何をみているのかわからない...

...とにかく論文を書けばおそらく補助金がもらえる...そうしないと実験ができなくなる...そんな状況がこれからもっと厳しくなるだろう...そうなると益々、論文さえかけばいいということになる...

...もっと優秀な若手が出て厳しい議論ができなくてはいけない...

...夜はグルメで4件のはしご...疲れた...




2006年04月22日(土) 自己アピール

...理系を強化するために大学教員が高校へ出張授業...東大はほっておいても優秀な人材は集まるから、集まらない国立大学教員が社会貢献?ということでかり出される...本当に集まらない私立は理系を諦めて集まる文系学部を作って学生集め...大学のアピールも大変だ...

アピールといえば、自己紹介...体育会系クラブがうるさいのでよく聞くと新入生が大きな声で自己紹介させられている...

”〜年!〜科!〜出身!*?+%#!”...最後の言葉が良くわからないので、良く聞くと”キター”と言っている...

...自己紹介の後に”キター”とは電車男まがいだなと面白い連中だなと感心した...どうせなら”萌えー”とかつけたらもっと面白い...

しかし、どうやら違って有り難うございましたの”したー”と言っているらしい...こういう自己紹介は昔やらされたことがある...大きな声で自己紹介するのはまあ、良い経験だ...(うるさいが)

...良く”知的好奇心を高めよう”とか言われるが、そもそも知的ではない好奇心なんてあるんだろうか...こんなうるさい自己紹介に好奇心を持つこともなかなか楽しい...(しかしほんとにうるさい)

...私もまざって”子持ち〜おやじ〜萌え〜”と叫んでみようか(やばい)




2006年04月21日(金) たかが科研、されど科研

...N先生の科研がはずれた...ひどい落ち込みようである...策に溺れたか...

...その一方でM先生は多くのお金を当てている...しかし、そんなに必要なのだろうか?...もうすでに買うべき物はあるし、第一置き場所がない...

...外部資金獲得...独法化後、このウエイトが高まっている...しかし、基本的に裕福なところはそんなに金はいらない...

...裕福なところが科研を得ると、学生が裕福になり、分析の外注が増える...ボーナスをもらって家族が喜び、外食が増えるみたいだ...

...工学部なんかも大型機械はむちゃくちゃ高いが、大体そろえばいらない...工作大好き教員が多いから、買うのではなく基本的に作る場合が多いらしい...工学部の先生から

”お金が当たったので何か機械を買ってくれたら有り難い”
と言われたことがあった...大金持ちが福祉団体に寄付するみたいだ...

...しかし、科研がとれないと学会出張もできない時代...たかが科研、されど科研...

...M氏は何千万の科研取得...何を買うんだろう...こっそり使わせてもらおう...これが一番安上がり...せこい...


2006年04月20日(木) 拡大路線

...大阪府、教職員の格付け開始...任期制と格付けで格差拡大...
...将来の不安も拡大...

...拡大と言えば、うちのラボが科研をゲット...研究への期待も拡大...本当に嬉しい限りである...弱小研究室が地道な努力で評価され、外部資金を獲得すると、他にも良いプレッシャーになる...

...昨日の講義...最近、どうも学生がかわいい子供に見えてくる...大学生が子供になったのか、私のおやじ度が加速したか...

”ねえねえ、学生の保険に入ったあ?”
”まだだよ”
”まだ入っていないのお、学生課に行けばいいんだよ”
...と学生会話...

変にかわいい...ここ10年で学生と私の感覚も拡大...

...嫁さんがバレイ娘の真似をして、前後に開脚するができない...あげくの果てに”ぐき!”...

...嫁さんの股だけは拡大できなくなっている...”40股”か...


2006年04月18日(火) 学位のメリット

早く起きて早日記...年老いて朝が早くなる...

...講義が終わり、月曜から大衆酒場へ...マッコリがある...さすがに”月マッコリ”は気が引ける...しかし、注文しそうになった...

...新分野の大御所S先生とコンタクトがとれた...個人的にお話ししたいと感じていたので嬉しい限りである...

...競争の厳しい分子世界は、学位がないと相手にされない...後は人間関係で切り抜ける...大御所との面識はこの学位取得の最大のメリットである...

...学位のメリットといえば大御所Y先生がブログで話題にしていた...学位のメリットはポスドクポストのみ...昔よりも危機感がある...やはりまずいと認識し始めたか...

...で、新しく浮上しているのが公的に小中高教員の博士枠をつくる...これって最悪である...

...そもそも学位をとるのは研究者になりたいからであり、研究ができないポジションはかなりのストレスである...

...しかも、教育現場も迷惑である...35才過ぎの博士落ちなんて使えない...教員間のトラブルがでるだろう...

...だいたい、目的が博士落ち救済という理由しか見えない...

...企業に障害者採用枠を設けるみたいな話...このほうがよっぽど整合性がある...

...なんか、むちゃくちゃになってきた...マッコリ飲みたくなってきた....


2006年04月17日(月) 稽古と研究

...”最近、パパうちにいるねえ”と子供達...そういえば、ずっと忙しくしていたので、日曜でも夜は実験をしていた...

...ある役者の談話が新聞に載っていた...昼間はずっと稽古、ほとんど金はもらえないので生活するために夜に仕事をしてフル回転の毎日だったと...しかし、それは素晴らしい日々だったと振り返っている...

...研究というのがなぜ楽しいかといえば、それは自分を高めることができる充実した作業だからである...これは稽古と変わらない...

...どんなに辛くても自分の力が高まっている実感があれば研究も稽古と同じと言える...研究を行うことが楽しいと感じられば、どんなに忙しくてもストレスを感じない...

...ところが、現実には純粋に研究が面白いと思ってやれている人は意外と少ない...物や金がなく、しょうがなくやれることをやっているならまだしも、研究そのものに面白さを感じていない人がいる...

...研究そのものに面白さを感じていない教員がなぜ、大学にいるのか?

...好きな研究ができるようにがむしゃらにやらなくてはいけない時期はやはり必要だ...

...最近、おやじギャグをいうと”あ〜さぶ”と次男...おやじギャグの稽古が足らない!


2006年04月16日(日) 20万

...最近、新しい研究背景が理解できるようになってきた...

”遠慮しないで使ってくださいね”...

長いことお世話になった研究室の小ボスの言葉....有り難いことである...実験試料が違っても結局、やることは同じだ...

...”ちょっとお話ししたいことがある”とある大学に勤める友達のT先生から連絡があり、ついでに飲みにいった...

...やはり、人事のことで今出ている公募に出したいのだと言う...任期制の教員なので常勤になりたいということらしい...

...すでにこの人事の件で知り合いが4人も出している...決して良い条件ではないが、これだけの反応があることは今の大学社会がどれだけ大変かということだ...

...T先生によれば独法化してから物の管理、人の管理が増えて研究どころではないらしい...朝から終電まで雑務に追われ、研究などできない...ポスドクなのに学生の指導を任され、変な特許コンサルタントが出入りし、特許になりそうなことはことは発表をおさえてくれと圧力をかける...学生の卒論はすべて企業の依頼テーマ....

...公費は激減し、学生ひとりあたりの補助もかなり落ち込んだらしい...いろいろな話を総合すると独法化でひとりの先生に与えられる公費は..

20万...学生指導、学会出張、運営費込みだ...さて、これで実験ができるか?...科研がとれなければ”無理”だ...

...国公立でも科研が取れている連中は一部しかないので、その他は研究をするなということだろう...

”私立の方がずっといい”...と多くの先生がぼやいているらしい...
...やはり予想通りになってきた...

...しかし、私立もそれぞれ、経営基盤がしっかりしてないと大学自体が消滅する...厳しい世界になってきた...がまだ入り口である...

...どうしようか...世間は景気があがっても教育界の景気は下がる一方だ...がっくり....


2006年04月15日(土) ルールの時代?

...都立教員は校長に意見することが禁止されているらしい...さすが、東京...やることも高圧的で非民主主義で素晴らしい...その姿をみた児童達はさぞかし、高圧的な体制に憧れるんだろうなあ...いいねえ、東京...

...ひさしぶりにセミナーに参加...小ボスが大ボスにならざるを得ない状況で、研究室の体制をみんなに説得...

...朝は早くきて実験せよ...あれ?小ボスも独身時代、

”朝は10時って早いですよねえ”って来ていなかったと思うのだが...

...結婚して家族の起床が早くなって朝から実験する気になりましたか...ルールを守るには朝の強い嫁を見つけることか...

...今年から大学活性化の委員になった...人間性を上げましょう...クラブ、サークルに入りましょう...こういうのは大学の気質というのが関係する...教員や職員を柔軟性のないルールで固めて自由を失わせる状況で”人間性を上げましょう”ではどうにもならない...

...学生も教員の背中をみている..職員が教員を縄でしばってあしらって研究、教育の自由を奪っているようではどうにもならない...

...大学の活性化?簡単だ、職員が口を出さないこと、それだけ...

...小学校娘を自由にさせていたら、

深夜テレビを見て”あ〜いい男...”と寝ころびながら唸っていた...

...うちにはもう少しルールが必要かも...娘よ...




2006年04月14日(金) あうとおぶ業績

...長男の療育をしてくれていた先生が雑記帳をアップしていた...良く考えている...流石である...

...昨日、N氏が”大学がここまでになるとは思わなかった”と話していたが、今になってやっと気づいたか!という感じだ...少し前は私立をぼろくそに言っていたが、今は弱気になっている...

...研究費が削られ、給料も減り、授業、公務負担も増える...ただ、これは今まで優遇されていたものがなくなるというだけだ...

...そもそも大借金の国だから、国公立大学に影響が出ないわけがない..補助金を公的にもらっている以上、やむを得ないわけだ...

...国の締め付けが厳しくなってくると、不思議と学閥、派閥が浮き出てくる気がする...就職率が下がり、選択肢がなくなると、結局人頼み、派閥頼みになる...日本には馴染まない任期制の弊害がこういうところに出てくる...

...”世渡り上手”という言葉をなんとなく思い出した...悪い意味で使われる場合が多いが、上手に世を渡って行くにはそれなりの知恵がいる...素晴らしい業績、人格であっても今の現状がどうであるか、これからどうするかという事を考えることができないとダメな時代である...

...業績以外の部分を判断し、的確に行動しないと就職は難しい気がする...まずは就職である....

...こんなに心配しているのは、知り合いのポスドクすべて、ここ数年で失業する可能性があるからだ...どうするほんと...子連れもいるし...


2006年04月13日(木) 面白い論文を考えてみる

...パーテイの余興を頼まれた...といっても、猿踊りをするわけでなく、昔の写真を見せてあーだこーだと話すのだろう...

...昔の写真を探すと、その頃の思い出が蘇る...とにかく、データが出なかった時期、実験が全く上手くいかなかった時期...9割が失敗で1割の望みにかける...そして裏切られる連続...

...生命科学の論文は汗と涙の結晶である...だから、出たときの喜びはとにかく嬉しい...世紀の大発見みたいな感じだ...

...研究の分野が4月から変わって論文を読むと、どうも発見という部分が少ないせいか、刺激に欠ける...そのかわり、論文はそこそこ出る...

...最近、独法化で公費の削減が著しいが、こういうことをやると、世紀の大発見みたいな研究が減ってしまう気がする...これはどうもつまらない...

...新しい分野で論文をみると、新しい材料で観察しました、終わり!みたいな物が多くて、どうもストレスが溜まる...

...結果が出て”だから、こうなんだ”という議論がないと、面白くない...というか、そういうのは仮説の段階で組まれていなくてはいけない...それがない...

...超有名大学の教授が”観察しました、終わり!”でも論文はかけて予算はもらえる...

...最近、難しいが面白い論文に出会った...仮説があり、データからモデルを作り、検証している...

...こういう”なーるほど”と感心する論文がこれから少なくなるんだろうなあ...

...査読者が”なーるほど”と感心する論文を書きたい物だが、どうも枯れてきてダメである...

...パーテーの余興でも考えよう...がっくり...


2006年04月11日(火) 暴動の勧め

...フランスで新雇用制度に学生暴動...日本のニート連中は...

...日本の景気は上がってきたが、大学の景気は少子化の影響で沈む一方だ...

...昨日のニュースで大学のブランド品の話が話題になっていた...しかし、これ、京大とか、神戸大とか、早稲田大とかばかり...もともと大学自体にブランドイメージがある...

...さて、ブランドイメージがない弱小大学はどうするか...思い切り自虐的に”弱小大学ワイン”なんてどうかな...いくら飲んでも酔えませんというキャッチフレーズで....

...地域貢献だのブランドビールだの売り出さないとやっていけない国公立大学...京大が早稲田大と提携...とうとう大手私立に手を出したか...

...いつしか、大学経営に気を取られ、ポスドクは後回し...ポスドクとニートはフランスみたいに一度、暴動を起こしたらよろし...

...ホント、今の時代、冗談じゃない...


2006年04月10日(月) つくし取り

...三十路を超えて結婚する女性が5割以上いるらしい...これでは子供の数が増えないのは当たり前だ...結婚や家族の重要さが意識されないのは悲しい話である...

...春休み最後と言うことで、再び奈良の室生まで行って来た...去年も訪れたが、なんと素晴らしいところなのかと感動した...

...山に囲まれ、川が流れ、山桜が咲き、つくしが生えている...子供達と気合いを入れてつくしを取った...

...かなり過疎化して小学校も閉校しているが、その美しさはどこか日本の風景を感じる...何十年前は子供達もこのあたりで遊んでいたのだろう...

...特に遊ぶ道具もないが、家族で食べられそうなつくしを取る...それはなんと平穏で幸せな時間なのかと感じる...子供達もいずれ、そんな時間が欲しいと感じるのだろう...

...仕事があれば楽しいし、それは男性も女性も同じだ...しかし、仕事はいつでもできるが、子供との時間、家族の時間はやり直しのきかない時間である...

...ここは何度でも訪れたい場所である...おやじはここで癒される...夏も来よう...


2006年04月09日(日) なんとかならない時代

...ある医学部に勤めている先生を訪ねた...

...実験の事など聞いてかなり助かったのだが、なんとなく、元気がない...

...完全に1人で研究室にいて、さらにそこのボスにいじめられる...彼は独身だから家に帰ってからも1人である...

...これでは研究意欲がなくなる...どうしたらいいかわからない状態だ...

...研究の内容も聞いたのだが、どうも焦点がずれている上に、実験の方法も基本的に良くわかっていない...

...残念ながら、これでは論文が出たとしても信頼性がない...同じ分子の仕事をしている同業者として少し悲しくなる...

...分子をかじったおやじとして、どんなに嫌がられようと無視されようと、学会では意見し、批判し、質問する...そうしないと、発展しない...

...学位を持ちましたというのは就職の条件にならない時代...お金がたくさんある分子ばりばりのところなら、任期制でポストは少しあるだろう...

...しかし、基本的にお金がない私の分野は任期制による流動性もへったくれもない...当然、パーマネントもない...

...実際には学閥、派閥、学問の壁が立ちはだかり、他の分野に入り込むことも極めて難しい...そんな時代だ...

...なんとかなっていた時代は終わってしまった...こういう時代をどう生きるか、ポスドクの人たちは広い目で考える必要がある...

...はああああああああああああああああ...


2006年04月07日(金) 花見...

...スキーに一緒に行った先生に誘われ、寒さの中で夜桜...

...そこに同じ学部でいじめられていると評判?の先生が参加...

...噂には聞いていたが、一緒に飲んでいる限り、やさしい良い先生だ...

...教員間でいろいろな問題はあるものの、花見をしてお互い酒を飲めば、簡単にうち解けてしまうんじゃないかなあ...と思ったりする...

...お世話になっている研究室の小ボス...そこの学生も数名参加...研究室の問題はさらに深くなっているようだ...

...とにかく、花見の季節...研究室単位ではなく、学部主催、大花見大会でもやれば、結構、みんな仲良くなるんじゃないかなあ...

...その時は教員も学生も仕事を辞めて昼から花見...学部長自ら、裸踊りをして盛り上がれば、それでいいかも...

...研究室を横断している私としては、聞かなくてもいいことまで聞こえてくるので、それはそれでなかなか辛い...

...花見は続く...


2006年04月06日(木) サイエンスという哲学

...研究室のホームページアクセスが倍増している...どうしたのだろう...

...10年以上やっていたテーマをがらっと変えると、実験試料も変わるし、読む論文も違う...なかなか楽しい...

...論文を読むと、想定していたメカニズムではないことが判明...論文による結果の相違もあるだろうと考えていたが、それもないことが判明....

...研究テーマと深く関わるため、どこに独自性を求めるか、慎重に見極める必要がある...

...しかし、やはり普遍的なメカニズムがどう動くかという視点だ...これにクローニングなどの技術が含まれると飛躍的に研究レベルが上がる...

...どんな分野でも同じだと思うが、やはり良い論文を読まないと良い論文は書けない気がする...

...良い論文とは何かと言うことをわからなければ、良い実験、論文を生み出すことができない...

...自分の研究分野に関するサイエンス哲学みたいなものがないと、良い論文はできない気がする...

...新しい分野のサイエンス哲学は前の分野よりも難しい...それをどうするか...葛藤は続く...そして枯れていく...


2006年04月05日(水) 福祉とゲノム...

...今週、いきなり花見が2つ入った...おやじとしてはなかなか嬉しい...

...福祉関係のセミナーに参加...障害者の福祉施設建設の問題は極めて深刻だ...

...ある参加者が...

”人はだれでも誰かを支え、そして支えられている”

という事を話していたが、高齢化が進み、格差が進む社会で、こういう福祉的な発想というのは極めて大事かもしれない...

...福祉という尺度では人は皆同じ視線に立てる...身分や職種に関わらず、人としてのつながりを意識できる...これは、今のすさんだ社会には最も必要だ...

...そういえば、こんな事をどこかで意識したことがあったなあと思っていたら、師匠のS先生が..

”人はどこか辿っていくと一緒なんですよ”なんて話をしていたことを思い出す...確かにゲノムという視点に立つと植物から動物までとても似てるタンパク質がある...そんなことを研究していると、動物のヒトは皆兄弟みたいなものである...

...これはなかなか良いネタだ....早速、最初の授業で使おう...

...最近、私の書斎が子供たちに”おやじ小屋”と呼ばれている...まず、うちの子供から教育...ううううう....


2006年04月04日(火) おやじ教育論

...ある会社の代表が新聞に面白いことを書いていた...

”20代の経験がなければ今の自分はない”
...その経験とは...

”自ら徹底的に苦労を追い求め、それを乗り越える術を学ぶ”ということらしい...

そしてこの力は”自己マネジメント力”だと言う...

...残念ながら、この力は今の教育では極めて難しいのではないか...

...子供の好奇心を育て好きな科目を意欲的に学習させる...こんな子供が全体の何%いるだろうか...

...そして、こんなことを教えられる教員がどの程度いるだろうか?

...子供の頃に好きな科目を選択させるなんて甘やかさないで、すべての科目をしっかりやる...部活動もしっかりやる...できないなんて言わせない...それでいいんじゃないか...

...多くの課題を突きつけられ、どんな科目も克服できるし、部活動も全力で行う...そういう自信がいずれ、社会に出てからも役に立つ気がする...

...社会に出てからは、結局、嫌な仕事もやらなくてはいけないし、自分で成長しなくてはいけない...自分を追い込むことができなければ、乗り越える練習もできない...

...40代になるとほんとガクッとくるから、やっぱ20代、30代だよなあ...がくがく...


2006年04月03日(月) 大家族サービス

...駐車違反が厳しくなるらしい...大変だ...

...大変だと言えば、今の春休み...子供を飽きさせないように休日くらいなにかしないと...

...嫁さんが”いちご狩り!いちご狩り!”と連呼するものだから、どっかないかなと調べる(嫁さんの春休みではないのに)

”名張でも行ってみるか”...前から行ってみたかった名張...すぐ近くのインターから入ると1時間半程度でついてしまう...

...この名張って三重県なのにホントすぐでびっくり、そして初めてのいちご狩り...嫁さんと子供達は大喜び...どうしてそこまで嬉しいのか不明...

ついでにそこらをドライブした...いろいろ調べるとこのあたりは伊賀も近いし、曽爾高原もある...うちからはめちゃくちゃ近いし、これは使える...これはいいとこ見つけた...

...その後も(なぜか)おやじ居酒屋で食事、カラオケ?行った...疲れた...枯れた...春休みはしんどい...


2006年04月02日(日) 地下バー

...某グルメ雑誌に自宅周辺が特集されている...とうとうみつかってしまった...そっとして欲しかった...

...ということで、久しぶりに自宅界隈を散策...ここ5年くらいでとにかくいろいろな店が出ている...

...そして、最近、開店したバーに潜入した...どうも私は知らないところも平気で入る癖がある...

...そのバーは地下にあった...この界隈では隠れ家的なバーである...雰囲気もいい...

...私は意外と知らない人とすぐ友達になる癖もあり、バーテンダーと色んな話をして仲良くなった...

...話していて面白かったのは”この界隈の外食経営者は青い炎を燃やしているんですよ”...

...意味不明だが、要するに、”儲からなくても楽しければいい”という熱意?らしい...

...外からお客が来るわけでなく、地元の人がふらっと寄る小さな店が多い...買い物ができる場所なんてないから、ちゃらちゃらした若造もいない...

...おやじやおばはんが静かに食べたり、飲んだりできる...そういう客を楽しましてあげましょうというオーナーが多いらしい...

...ということで、またこの界隈にはまってしまいそうなおやじでした...

...どなたか、一緒に行きませんか?


2006年04月01日(土) カエル以下の身分...

...永田議員ねえ...今になって辞職ですか...どうでもいい...

...スキーに一緒に行ったK先生に新しい実験系について聞きにいく...だいぶ、全体のシステムが見えてくる...

...しかし、この先生、新しい4年生が入ってこないという寂しさから

実験室にカエルを飼うことを決意し?、その入れ物を作っていた...まさか、普通のカエルではないよね...ジェノパスであると思うけど...

...理学部というところは、学問的なレベルは高くしようとすればできるし、低くても楽しめる...実はこれが理想なんじゃないか...

...昨日、医学部に所属しているI先生から電話があったが、教授にはいじめられるし、1人だし、共同研究もだめだし、誰か来てもだめだし、とにかく、飼い殺し状態である...いくら、任期制ではないといっても決して幸せな状態ではない...

...まだ、可愛がられるカエルの方がましである...

...医学部に限ったことではないのかもしれないが、パーマネントであることが必ずしも良いわけではない...

...自分が採用されるにはどうしたらいいかという自己戦略を組み立てていく必要がある...

...私が今の時代に卒業していたら、おそらくアカデミックポジションにはつけないだろう...

...しかし、どの時代もそれなりの大変さがある...研究はできるのはあたりまえで、いかにこの時代を切り抜けていくか、常に考える必要がある...

...エリート一筋の永田議員のように研究一筋ではこの時代は生きることができない...

...しかし、私もカエルになりたいなあ...げこげこ


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