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■雨の慕情
2010年02月28日(日)
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せっかくの土曜日なのに、朝から雨がしとしと降っていて、前の家のトタン屋根がテカテカ濡れている。

そして暴れたい年頃真っ盛りの娘・R(6才)と息子・タク(4才)は、外に出られないため体力を持て余し家でグダグダしている。

「児童館でも行くかい」

児童館は電車で4つほど先にあるので出掛けるのが多少億劫なのだが、幼児期の貴重な1日を家で腐らせたまま終わらすのは気の毒である。

「いくー!」

Rとタクは大賛成。ふたりとも児童館大好きなのだ。じゃあ行くべかと支度を始めたところ

「わ、私は行かなくていいかな…。洗濯とかアイロンがけとかボーッとしたりとか家でやりたいことたくさんあるの」

嫁がおずおずと留守番していたいことを申し出た。

「ん。別にいいよ。僕が連れて行くから」

最後にサラッとサボタージュ的なことを口走っていたがまあよい。たまには子供達の呪縛から離れたいのだろう…と思い了承したのだが

「やーだー!ママも一緒に来て!」

タクは許さなかった。

「えー。パパと遊ぼうよ。ボール遊びもするし、紙芝居も読んであげるよ」

「やーだ!ママと行きたいの!」

タクは「ママと一緒に遊びたい」「ママと一緒に絵本読みたい」「ママ大好きだから」等々猛烈に嫁ラブをアピールし、

「分かった。わーかったから」

難攻不落の嫁も遂に落ちた。僕も夜のお誘いをする時の参考にしよう…。

そんなわけで一家4人揃って電車に乗り、児童館に到着。しかし建物の入口が暗い…そこに1枚の貼り紙があり、その内容は

「電気設備点検のため休館だっつーの。ザマアww」

ぎゃああああああ。やっちまったー!まさか休みだとは思わなかったよよよよよ…。

「うわー。超無駄足…帰ろう…」

嫁はとっとと帰ろうとしたがここまでノコノコやって来てそのままトンボ返りするのも酌だったので

「あそこ行こう。ダイエーの中にある遊べるところ」

ショッピングセンター内にあるキッズアスレチックに行くことにした。児童館と違い、お金がかかってしまうが、幼児期の貴重な1日は金では替えられぬ。時は金なり。

「ぎゃはははははー!」

中に入ったRとタクは大はしゃぎ。朝からずっと家に閉じ込められていた鬱憤を一気に爆発させているようであった。ふたりで無我夢中で暴れ回っていて、嫁はその姿を眺めながらポツリと呟いた。

「…これって私いらなくね?」

「だよねー」

「帰っていいかしら」

「まあ一応聞いてみるか…タクー!ママお家帰るってさ」

あれだけママ大好きと言っていたのでちょっとは引き留めると思ったのだが

「いいよー」

「うわ。ひど」

いともあっさり。

「私は利用されるだけされて捨てられた女…何しに来たんだろう…」

嫁はそう言ってひとり家に帰っていった。売れる前のお笑い芸人とかミュージシャンに金銭も肉体も全て捧げ、売れたらあっさり捨てられる女のような哀愁が背中に漂っていた。

嫁も家でやることがいっぱいあるだろうに気の毒であった。嫁もまた時は金なり。

でも夜はおざなり。

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■お口の恋人
2010年02月27日(土)
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息子・タク(4才)が大好きなタオル。

いつもハンドタオルを手にして口元に当ててふんふんしており、まるでアンパン中毒のよう。休みの日に

「今日は何して遊ぶ?」

と聞いてみると

「おうちでタオルふんふんしてる」

タオルジャンキーで不健康そうなことを言ったり

「みんなだいすき〜タオル〜♪」

自作のタオルを讃える歌を歌ったり、寝ている時もタオルを離さない。むしろふんふんしながら寝る。寝相が悪いのですぐタオルが離れてしまうが、それでも突然がばっと起きて

「たおる」

と呟いてタオルを鷲掴みし、また寝るということもしょっちゅうだ。タオルラブっぷりがパネエっす。

ただ最近自分でもちょっと恥ずかしいことだと意識し始めたらしく、幼稚園に行く時はタオルを持っているくせに、幼稚園に到着するとパッと嫁に渡すらしい。友達に見られるのがイヤなようである。

そしてこないだ近所の餅付き大会に行った時もタクはタオルを離さず持っていたが、幼稚園のお友達がいるのを見つけた途端…

「ふん!」

タオルを僕のコートのポケットに押し込みやがった。見事な証拠隠滅。

「タク、恥ずかしいんだったらタオルやめれば〜」

「やだ」

そんな僕もタバコやめられないんだけど。これは血か。口唇愛。僕たちは母親のおっぱいから離れてからもまたずっとおっぱいを求め続けてるんである。きっと。

だから僕がタバコをやめるには常に手元におっぱいがあればよいのではないかと考える。食後のおっぱい、寝る前のおっぱい。仕事に行き詰まった時にちょっと一息のおっぱい。飛行機の長時間フライトで、タバコが吸えなくて死にそうな時に

「いかがですか」

と差し出されるスッチーのおっぱい。うむ。天国のような世の中である。マイルドヘブンである。これならタバコもあっさりやめられそうだ。

今、手元にあるタバコの箱には

「人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます」

と書いてある。これはおっぱいにも当てはめることが出来るのではないだろうか。

「人により程度は異なりますが、ポコチンによりおっぱいへの依存が生じます」

なんつってな。

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■ウィークリーターゲット
2010年02月24日(水)
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先週ごろからか、ウチの冷蔵庫に貼られるようになった、子供達の「目標シート」。

1日毎に早く寝られたか、早く起きられたか、目標が守られたか、というチェック項目があり、出来ればシールを貼る、というものである。

なんか企業のカツカツの業務進捗管理みたいでやだなあ…と思っていたら娘・R(6才)も息子・タク(4才)も週の半分ぐらいしか早寝早起きは出来ていなかった。蛙の子は蛙である。

で、Rとタクは「今週の目標は何にするか」に頭を悩ませていた。Rは困ったように

「ねえパパ〜。どんなのがいいの?」

僕に聞きに来るし、開始2週目で既に目標ネタ切れとはとんだケセラセラ人生である。

「んー。ピアノの練習をがんばる、っていうのはどうかな?」

とするとRはじゃあそれにする、と言ってシートの目標記入欄に「ぴあのがんばる」と書き、ピアノの絵も描いていた。こういうところが女の子らしくて可愛いねえ…。

「たっくん、できたよー」

そうこうしているうちにタクは目標が決まったという。

「お、何の目標にしたんだい?」

「えっとねー。チョコレートがいっぱい食べられますように」

「それ目標違う!願い事だ!」

「えー。じゃあ誕生日プレゼントは仮面ライダーのおもちゃになりますように」

「だからそれも願い事だっつの!目標だよも・く・ひょ・う!七夕から離れろ!」

「もくひょうってなあに?」

うーん。タクにはまずそこから話さなければならないか。

「先週は『Rちゃんとなかよくする』っていう目標だったろ?目標っていうのはね、『僕はこういうことをがんばりまーす』みたいな、ね」

「ふーん。じゃあタオルがいっぱいもらえますように」

「んがあああああ!」

結局タクに「目標」という概念を理解させることは出来なかった。とりあえず

「タクは今週『おもちゃをちゃんとかたづける』にしろ」

ということで無理矢理これを目標とした。

僕にも目標はある。1日1回、嫁とわいせつ行為!エブリデイメイクまぐわい!1日1回、3日で3回、アバウト3年半で目標!1,327回である。

夢のような目標であるがやはり現実は厳しく嫁がちっともその気になってくれないのでまだ達成された週はない。

こういうことを書いているから嫁からうんこを見るような目で見られるんだな。

目標を酷評。なんつって。

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■五輪マリリン浅田真央
2010年02月23日(火)
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NHKのニュースでオリンピック女子フィギュアスケート選手が紹介されていた。

「あ、まおちゃんだ」

娘・R(6才)と息子・タク(4才)は浅田真央ちゃんが大好きである。真央ちゃんがバンクーバーに到着したという映像が流れ、ふたりともじいっとテレビを見ていた。

ニュースは次に真央ちゃんのライバル、韓国のキム・ヨナが練習しているシーンになり、

「このお姉さんはだあれ?」

とタクが聞いてきたのでキム・ヨナだよ、と教えてやった。

「きむよな?」

「うん。キム・ヨナのお兄さんがキム・タクなんだ」

「ほんとに!」

「ごめんウソ」

「ぶー!」

すまん息子よ。ついオヤジギャグを言いたくなってしまったんだ。ふたりはキム・ヨナの練習風景もじいっと見つめていたが、まずRが僕に話し始めた。

「ねえパパ」

「なんだい」

「パパもスケートでジャンプしてくるくるできるよね」

「できるかっ!」

自慢じゃないがパパは首すら回らないのだ。Rの言うことにもビックリしたが、タクの発言は更に上を行くものだった。

「真央ちゃんとキム・ヨナをなんとかして手に入れたい…」

4才児にして既にイタリアマフィアのような腹黒いセリフ。なかなか言えるものではない。

「わははははは、じゃあパパは本橋マリリンを手に入れたい!」

つい僕も対抗してそんなことを言ってしまった。以前は安藤美姫ちゃんも可愛いなあと思っていたが、このニュースで映っていた彼女はガングロになっており、松崎しげる化していてとても怖かった。ミスユニバース日本代表を見て「あれちょっと違うだろ」と思うのに似た感覚である。

だから一押しはクリスタルジャパンの美しすぎるカーリング娘であろう。とか言ってあんまりテレビとかで観戦することはないのだが、とりあえず応援しておきましょう。

なんとなくクリスタルジャパン。

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■モチモチプリン
2010年02月22日(月)
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日曜日、近所の商店街で餅付き大会があるという。

娘・R(6才)と息子・タク(4才)のテンションの高まりは異常で、一昨日あたりから

「あさってはもちつきたいかいだね!」

「あしたはもちつきたいかいだね!」

そして今朝も朝起きて一番に

「きょうはもちつきたいかいだね!」

どんだけ楽しみなんだよもう!。

しかし楽しみだったのは町内の人達も同じだったようで、会場に到着した時には既に餅を求める長蛇の列が出来ていた。同時に商品券とかが当たる抽選券も配られるのだが既に配布終了。

「うちっていつもスタート遅いよね…」

と嫁とガッカリしていたら、こういうイベントや運動会の場所取りなどには素早い機動力を誇る近所のOさん一家がすれ違いざま、

「遅いよ!わっはっはっは」

と抽選券をゲットしながら颯爽と餅を食っていた。ここの一家はいつも素早いなあ。

「おもちたべたーい」

Rとタクは早速食べたがり

「私はおしるこ食べたいわ」

嫁、お前もか。おしるこの代わりにおちんこがありますがいかがですか。

R
で、早速買ってきた餅をひたすら食べるRとタク。餅を食べ終わったらきなこまで一粒すら残さんぞ、という勢いで舐めまくる。

食べ終わった後は子供に餅付きをさせてくれるというので

タク
タク、張り切ってペタペタ。しかしRは

「Rちゃんもやる?」

「やだ」

絶対首を縦に振ろうとはしない。人前で何かやるのを徹底的に嫌う性格なのである。

餅は殆ど子供達に食われてしまい、僕はほんの少し食べただけであるが、やっぱつきたての餅は柔らかくてとても美味しい。売られていたフレイバーは「きなこ」と「あんこ」と大根おろしがかかった「からみ」の三種類。買う時に

「えーと、『からみ』はRもタクも食べられないからダメだな。『きなこ』はふたりとも好きだから買うし、『あんこ』は…タクが嫌いなんだっけ?」

と嫁に聞いてみたら

「『あんこ』はRがダメなの!タクは大好きなの!あなた、ちっとも子供の好みを覚えようとしないわね!」

と怒られてしまった…。覚えようとしてるよう。でも毎日食卓を共にする嫁と休日しか一緒に飯を食べられない僕では差があるだろう…。それを言うなら嫁だって…。

僕は「○んこ」と「カラミ」が好きなのに嫁は覚えようとしない。なんつって。

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■××踏んじゃった♪
2010年02月21日(日)
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娘・R(6才)と息子・タク(4才)を公園に連れて行った。

先週の日記に書いた交通公園である。ここでタクは補助無しの自転車の練習をし、乗れるようになった。その勇姿をまだ嫁に見せていなかったため

「ママ、今日たっくんが自転車に乗るところ見てね」

タクは張り切っていた。しかし嫁は今日も例によって買い物の用があり、

「終わったら行くね」

とのことで先に公園に到着。Rとタクは初めのうちは張り切って自転車を乗り回していた。

R
頑張るR。

でも嫁はなかなか来ない。

「ママ、まだかなー。たっくん、早くママに自転車乗れるの見せたいよ」

だんだん飽きてきて、Rなどは

「ままごとしましょ」

遂に自転車を降りて他の遊びをやり始めた。

「パパはパパの役ね」

「え、僕もやるの」

「うん。じゃあパパは会社に行って下さい」

どうせヒマなのでRのままごとに付き合うことにした。

「はい。じゃあ行って来まーす」

「行ってらっしゃーい」

出勤した、ということで喫煙所でタバコを一服。それで

「夜になったので帰って来たよー」

「はい、じゃあ寝て下さい」

パパの出番、ずっとこのループ。僕の存在感なんてそんなもんなんだ…。

タク
一方タクは芝生の上に寝転んでいた。

「…君は何をしているのかな?」

「空を見てるの。青いなあ…」

おお、なかなか詩人ちっくではないか。青い空。白い雲。蒼井そら。ダライラマ。このような子供のメルヘンっぽさは見ていてほのぼのする。しかしRが

「あっ!うんちがある!」

という大声を聞いてタクはすっ飛んで行ってしまった。うんちより空見てた方が青春っぽくていいのに…。アラレちゃんかお前は。とりあえずRとタクがうんちを使ってとんでもない遊びをしないよう追い掛けて行ったら、なるほど見事な作品がそこにあった。

「これ、ほんもの?」

とタク。

「本物だよ」

わざわざニセモノを置いておく意味が分からない。

「パパ踏んでみて」

「やだ」

こうして親子3人でうんこを観察しているという最悪なタイミングで嫁がやって来た。

「あ、ママだー!たっくんの自転車乗るとこみてみてー!」

タクはようやく自分の晴れ姿を見せることが出来、嫁にも褒められて

「よかったなあ。ママに褒めてもらって…」

タクは得意の絶頂を迎えることが出来、満面の笑顔。ところが10分後

「ママああああああ!うんち踏んじゃったああああああああ!」

その笑顔は泣きっ面に変わっていた。ていうかタクよ、自分がしたら泣くようなことを親に要求していたのかよ!

せっかくの勇姿にクソが付いてミソが付いた、という話でしたとさ。

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■嫁をたずねて三千円
2010年02月20日(土)
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夜、仕事から帰って来ると机の上に3千円が置いてあった。

なんだろう。嫁が「今夜はこれでファックミー」という意味なのだろうか。僕のちんこ3千円。お買い得ですよ!今ならゴムもついてこのお値段。お申し込みは今すぐ左のメールフォームから!深夜ですのでおかけ間違いの無いよう。

「これなに?」

と嫁に聞いてみると

「教材費。こないだ立て替えてもらったでしょう」

「なんだ。ちぇ」

何日か前、息子・タク(4才)用の幼稚園教材費の一部として嫁に渡したことを思い出した。お釣りがないようにしたかったが、千円札が足りないので貸してくれと言われたのだ。

「別に返さなくてもいいよ…」

「いえ、返す」

「返さなくてもいいからその代わりやらしてくれ」

「いえ、なおさら返す」

「なんでそんなにやりたがらないのー!」

「私はちゃんと家計簿付けてるの!だからそういうのもきっちりするの!」

なるほどそう来たか。嫁はしっかりしたやりくり女房である。なのに何故やりまくりじゃないのだろう。家計簿か…。僕も3級ながら簿記の資格を持っているので、嫁が僕から3千円を借りた場合、その仕分けは

借方→現金 3,000
貸方→借入金3,000

であろう。それでその3千円を元に今夜僕と嫁がみだらな行為をした場合、その仕分けは

借方→借入金3,000
貸方→玉金 3,000

であろう。なんの問題も無し!いえーい簿記3級ー!嫁産休ー!

簿記も大切だが勃起も大切にして欲しいものである。

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■やらせずぼったくり
2010年02月19日(金)
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夜。外は雪がはらはらと降っている。

僕も嫁に雪のようなものをオラオラと降りかけてみようと申し込んでみると

「やだ」

いつものようにそっけない返事。

「えー。だって今月は1回も…」

「あんなのはね月1回でいいのよ!」

「そんな…新聞の集金じゃないんだから」

「いえ…月1回じゃなく2ヶ月…いや、やっぱ全くナシでもいいや」

がーん。新聞の集金から水道の集金、そして一気に無料となってしまった。何故嫁はこうも拒むようになってしまったのか。僕のテクニークが足りないからなのだろうか。

愛のある行為をそんなに貶めることもないのになあ…と横に寝ている娘・R(6才)と息子・タク(4才)の寝顔を見つめた。この可愛い子供達もその行為がなければ出来なかったわけだし…。

「Rちゃん…たっくん…かわいいー」

見つめながら思わず声を上げてしまったら

「なーにー?」

突如Rが目をパッチリ開けて返事をした。うおおおびっくりした。

「あれま、起こしちゃったかな?」

とRの頭をなでると

「いいよー」

何がいいんだかよく分からん。つまり寝ぼけているようだ。ハイハイ一緒に寝ましょうね…今宵も嫁攻略は失敗し、絡み付いてくるRに腕枕して寝ることとなった。

しかし寝る前に嫁にひとこと。

「そんなにやらないままだったら塞がっちゃうよげひひひひ」

そんな僕のお下劣な捨て台詞に嫁はこう返した。

「むしろ塞がって欲しいわ」

これには僕の開いた口が塞がらなかったとさ。

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■キッス・オブ・ファイア
2010年02月18日(木)
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バレンタインの時に、

「幼稚園の女の子だって好きな男の子がいて、チョコあげるのよ」

と嫁から聞かされて不安になったものである。幸い娘・R(6才)は僕と息子・タク(4才)以外の男にはチョコをあげなかったが、いつかはその時が来る。初めてRがどこぞの男の子にチョコあげるんだと聞かされる日を…。

今年のバレンタインでそんな辛さを味わった世のお父さん達は多いに違いない。心境はいかがなものだろう。僕だったら悲しみの余りチョコにハナクソを付けるかもしれない。

しかしそれをも上回る驚くべき話を嫁から聞いた。

「○○君と××ちゃんって幼稚園でキスしてるんだって」

「なにー!」

「Rが見たって言ってたよ」

幼稚園児の分際で既に相思相愛。そんで会えばチュー…。

「恐ろしいね。幼稚園でそこまで進んでたら、小学生になったらやっちゃうんじゃないか?」

「んなバカな」

いやいやいや鼻で笑う嫁よ、今の子供を舐めちゃいかんぞ…。ところで今晩舐めさせろ。幼稚園の頃からちゅっちゅとはうらやましいなあ…と思っていたら、ふと僕の昔のことを思い出した。

そういえば僕、物心付いたときから隣のタカコちゃんという同い年の女の子とちゅっちゅしてた!記憶はないのだけれども、

「あんたとタカコちゃんはいつもちゅーしてから遊び始めたねえ…」

と母からイヤという程聞かされ、おまけに証拠写真も残っている。うーむ。

ま、欧米ちっくな挨拶っすよ。グローバルスタンダードっすよ。ISOっすよ。ISO9000っすよ。ISO14000っすよ。USO800っすよ。

現在僕とちゅーしてくれるのはRのみとなった。嫁なぞ「ちゅーして」とお願いしてもうんこを見るような目でガンタレるのでダメである。

その点Rに同じことをお願いするとちょっとだけ照れた顔をしてちゅっとしてくれるんである。それがたまらなく可愛い。いずれその表情を他の男に見せることになる…なんてことを考えてしまうとぬうううううああああああああ。

怒りと恐怖で接吻どころか脱糞してしまいそうな勢いである。

もう小学校から女子校に通わそうかな…。

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■マヤ…私のライバル!
2010年02月17日(水)
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娘・R(6才)と息子・タク(4才)を交通公園に連れて行った。嫁は家で家事。

ここは自転車を借りて乗ることが出来る、Rとタクお気に入りの公園なのである。ちょうどそこにふたりの友達、ぴなこちゃんときよたか君がママと来ていた。ちょうどウチと同じ女男のきょうだいで、年も一緒。そのせいもあってか仲良しであり、特にタクときよたか君はお互いライバル視しているようなところがある。

そのきよたか君は補助無しの自転車を乗り回していた。

「ほー。きよたか君はもう補助無し乗れるのか。まだ4才なのにすごいねえ」

一方のタクはまだ補助輪付き。練習しようぜと言ってもヘタレなためすぐやめてしまう。自転車をこぐスピードだけはRを凌ぐ勢いがあるため、ちょっと練習すればもうすぐに乗れると思うのだが、なかなか本人がやる気になってくれない。

今日はいいチャンスだと思い、

「きよたか君はもう補助無し乗れるぞー。タクも出来るように練習しようぜ」

ライバル心を煽ってみたところ

「れんしゅうするー」

おお、その気になったー!

「じゃあ補助無しの自転車借りてこい」

と指示するとタクは自転車置き場に走って行き

「かりてきたー」

キコキコと乗ってきたのは…

「三輪車じゃねえか!」

「ぎゃははははは!」

まったくいちいちボケなくていいから。大阪人かお前は。改めて自転車を取りに行かせ、練習開始。

「パパ、離さないでね」

僕はハンドルを抑えながらタクを走らせたのであるが、勢いが付いてきたところで離してみると、

「おおっ走れるじゃないか!」

ほんの1メートルぐらいでよろけてしまったが確かに走れた。

「よし、今度は自分だけでやってみよう」

まだ補助無しを乗れない子にとって難しいのは、足を地面から離してペダルを踏む第一歩のスタート時である。この時はRも

「ぺだるをこーして、あしはここにおいてえいってやるのよ」

得意気にタクを教えていた。この公園は、姉なのにしょっちゅうタクの押しの強さに泣かされているRにとって、姉貴風を吹かせることが出来る少ない機会である。

R
「さかあがりもできるよー」

鉄棒でも得意顔である。タクはご覧の通り出来なくていじけている。

だいたいここでいつもタクは練習やーめたとか言うのだが、この時は違った。わりと辛抱強くスタートの練習を繰り返し、

タク
「あ、もう出来た」

すごい。もう乗れる下地が出来ていたとはいえ、本日の練習、ものの15分でスイスイ乗れるようになってしまった。

「すごいな!これでもう補助無しに乗れるな!」

興奮してRとベタ褒め。タクも相当嬉しかったようで、

「お家帰ったらママに乗れるようになったって言うんだー」

などと言っている。

「おう。言え言え」

確か僕が補助無しに乗れるようになったのは幼稚園年長…5才か6才ぐらいの時である。1年もしくは2年、僕より早い。童貞を捨てるのも僕より早いのかしらん。

補助無し年齢は負けたが、ゴム無し年齢は負けたくないなあ。

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■バレンタインはチロルチョコでよい
2010年02月16日(火)
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「はい、パパ、チョコあげるー」

バレンタインデーの前々日、娘・R(6才)と息子・タク(4才)からチョコをもらった。ふたりによる手作りなのである。

「ありがとうね。早速食べるよ」

「たっくんも食べたい」

「Rちゃんも!」

でもふたりに半分食われてしまったが。で、バレンタインデーの前日に

あなた、エコールクリオロのチョコ食べたくない?バレンタインだから買って来るけど」

と嫁が聞いてきた。エコールクリオロとは隣町にある有名な洋菓子店で、我が家ではチョコレートがうまいという評価である。

「チョコは昨日食ったからいいよう。あ、お前が食べたいのか?なら一緒に食おうぜ」

僕はそんな風に答えたのだが

「じゃあいいや。あなたが食べたいって言うなら買おうと思ったけど…」

嫁はそっけなく提案撤回。まあお高いしね…ということでこの話は終わった。

翌日、嫁が買い物に出かけたので、僕は子供達と留守番しながら遊んでいたら、

「R、ちょっとおいで」

帰って来るなり嫁がRを呼んだ。

「えー。なーにー」

Rが嫁の元に飛んで行く。

「たっくんもいれてー」

自分だけ仲間外れにされたように思ったタクも半ベソで追いかけて行く。

「これを…パパにね…」

何やらヒソヒソ声が聞こえてくるので、さては…と思ったら

「はいパパ、チョコレートでーす!」

Rとタクがチョコレートを抱えて持って来た。これが嫁からのバレンタインチョコのようだった。タクが持っているのはチロルチョコが20個ぐらい入った詰め合わせ、そしてRが持っているのは…エコールクリオロー!

「あっ、嫁!やっぱり買ったな!」

「だってー。食べたかったんだもん」

嫁は自分のスウィーツ願望に勝てなかったようだ。僕のちんこに対してもこれぐらい貪欲になって欲しいものである。嫁が買ってきたエコールクリオロのチョコの粒はちょうどチロルチョコと同じぐらいの大きさだった。

「でも値段は桁違いなんだろうね…」

「一粒300円よ!」

「グリコかよ!高っ」

チロルチョコの15倍であり恐れ入った。じゃあ早速いただきましょうかね…と箱を開けようとしたところ、持たされ坊主だったタクが泣きそうな顔をしている。

「わ、分かってるよ。みんなで食べようね」

そんなわけでまたもや半分以上食われてしまった。エコールクリオロなんてカケラしか食えなかった…。ま、昔ほどチョコを食べたいと思うことは少なくなってきたからいいのだけど。高校生の時とか麦チョコ一気食いして鼻血ブーとかマンガみたいなことを地でやってたのになあ…年のせいだろうか。

バレンタインチョコと僕の人生はよく似ている…。

すなわちいつもギリギリ!

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■チョコレイト・ディスコ
2010年02月14日(日)
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「パパにチョコ作ってあげるね〜」

娘・R(6才)が僕にバレンタインチョコをくれるという。おそらく本年のバレンタインで僕がもらえる唯一のチョコであろう。寂しくなんかないし。

Rは僕以外にも息子・タク(4才)やたくさんのお友達にも配るそうだ。も、もしかしてその配布メンバーの中にRの本命がいるのでは…場合によってはチョコ全部捨てたろかと思ったが、

「あなたとタク以外はみんな女の子なのよねー」

僕の胸中を読んだのだろうか、嫁がそんなことを言ったのでほっと胸を撫で下ろした。Rの同級生の女の子達は、

「○○くん(本命の男の子)にあげるんだー」

幼稚園児ながらキャピキャピと乙女チックになっているらしい。

「それに比べてRはそういうところ全然無いんだよねー」

と嫁は苦笑いするが僕は満面の笑みである。よいよい。いつまでもネンネちゃん(死語)でいておくれ。

「Rは他には誰にあげるんだい?」

「えーと、モナちゃんとミッちゃんとリリちゃんと…」

「随分配るんだなあ」

「タクもあげるんだよ」

「え。男なのに?」

僕らの世代と違って、今のバレンタインチョコは女の子から女の子へも渡す。「友チョコ」というらしい。

そして男の子からも渡すことも「逆チョコ」というらしい。そんなに売り上げ伸ばしたいかチョコレート会社め。

しかしこうも精子並に節操なくチョコがばらまかれているというのに、僕の元にはサッパリ届かないというのはどういうことなのだろうか。そのモテなさぶりに絶望し、

「死んでしまおうなんて…」

と失意のズンドコに落ちることを「島倉チョコ」というらしい。

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■ウォーク・ディス・ウェイ
2010年02月13日(土)
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子供達と児童館で遊んでいた時のこと。

嫁は買い物中だったので、体育室で娘・R(6才)と息子・タク(4才)のふたりとサッカーをしていた。ふたりとも結構熱心にボールを追いかけるので、目指せなJリーグ、目指せなでしこジャパン、と叫びながら1時間ほど相手をした。僕はしこしこジャパン。

そのうちふたりとも疲れたので、次はおもちゃの部屋でマッタリと過ごしていると嫁がやって来た。タクは

「ママ、絵本読んで〜」

と図書室に行ってしまい、Rは

「おままごとする」

とおままごとセットを借りてきた。

「Rちゃんはママの役、パパはパパの役ね。そこ座ってて」

Rは早速ゴハンを作るおままごとを始めたが、僕はRに指示により「パパの部屋」とされた場所でずっと正座をさせられていた。これなんの放置プレイ?するとこの膠着状態を打破するひとりの女の子がやって来た。

「ねえねえ、一緒に遊ぼう〜。私みかちゃん。小学一年生。あなたは?」

「僕かずきくん。大学2年生」

思いっきりサバ読んで答えたら

「ちがう。あの子!」

女の子はRのことを聞いていたのだった。話を振られたRは

「…Rちゃん…まだ幼稚園…」

モジモジしながら答えた。

「Rちゃんっていうの?ねえ、一緒に遊ぼう?」

みかちゃんは積極的だった。反対にRはちょっと困った顔をして僕を見ている。

「一緒におままごとすればいいじゃん」

「…うん」

ちょっと消極的っぽかったRも、ものの5分で打ち解けふたりで仲良く遊んでいた。でも僕まだ正座。

「みかちゃんはママと来たの?」

正座しながらみかちゃんみ聞いてみた。

「ううん、ひとり」

「えー。すごいねえ」

この子はRよりひとつ年上。1年後、Rはひとりでお出かけ出来るのだろうか…なんてことを考えてしまった。今までひとりで外に出たことないし、また無理だろう。いつも行く徒歩1分の公園ぐらいならひとりで行って帰って来ることぐらいは出来ると思うが、こっちの心臓が持たない。

僕は区役所が配信する防犯防火メールを受信するようにしているが、小学生の女の子の前でオヤジが下半身丸出し、とかいうファンキーな情報が結構入ってくるのである。

そんな危険が危なくデンジャラスな道をひとりで歩かせられない…とドキドキものなんである。

いい加減足がしびれたので

「パパは会社に行く時間です」

出勤するパパを演じるフリをしてトンズラし、嫁とタクがいる図書室に行き、このことを話した。

「うーん、ひとりでってのはまだ怖いよねえ」

嫁も同じような答えだった。僕が幼稚園年長の頃はひとりで行き帰りしてた記憶があるが、故郷の栃木よりここ東京の方が変態のエンカウント率が格段に高いだろう。交通事故も心配だ。そういえばあの頃はまだオート三輪が走ってたなあ…。ナウなヤングは知らないかな?オート三輪。自動車なのに前のタイヤがいっこしかないんだぜえ。

「じゃ、そろそろ時間だから帰るね」

みかちゃんにバイバイをして帰り仕度を始めると、彼女はもう違う女の子に「一緒に遊ぼう」と声をかけていた。きっともう何度もひとりで来ていて慣れてるんだろうなあ…。友達いないんかな…とも思ったが余計なお世話であろう。

とはいうものの、もう近い内にひとりで出掛けられるようになるだろう。心配していたのが嘘のように、ひとりで外出が当たり前、になってしまうのだろう。

駅からの帰り道、Rもタクもすたすたと先頭を切って歩いている。これぐらいの距離なら家までの道順も分かっている。僕らが見ていなくても自分で家に帰れるだろう。でも、

「ほら、R、パパから離れないで。手!」

パパはもう少し君と手を繋いで歩きたいんだよね。

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■ウドン、フォー!ふたつで充分ですよ。
2010年02月12日(金)
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家族で某ショッピングセンターにお出かけ。

昼飯をどっかで食べるべ、という話になったら

「うどん屋さん!」

娘・R(6才)Rが即答。このショッピングセンターの中で、唯一おこさまセットを頼むとオモチャがもらえるのがうどん屋さんだということをを知っているからである。さすがしっかりしているなあ。

うどん屋に入ると

「おしながきってなあに?」

メニューに書いてある字を見て息子・タク(4才)が言った。

「メニューのことだよ」

「ふーん。そっかー」

ここでやめておけばよかったのだが、何故かオヤジ魂が動いてしまった僕は、お尻をボリボリ掻いて

「おしりがき」

とオヤジギャグを炸裂させてしまった。ついムラムラっとしてやってしまった。今は反省している。するとタクもニヤリとして股間をボリボリ掻いて

「ちんちんがき」

お店内に響き渡る声で言い放ってしまった。

「お外でちんちんとか言わない!」

と僕も大声で言ってしまい最早ダメ。すまん僕が悪かった。売り言葉に買い言葉だよね…。他のお客様、皆食べてるところでケツだのチンコだの申し訳ありませんでした。

うどんじゃなくて愚鈍になってしまった。

さ、今夜も嫁に相手にされないのでちんちんがきしようっと。

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■セクハラ戦隊ハラスメン
2010年02月11日(木)
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4月に娘・R(6才)は小学生になる。

ついこないだ生まれたと思っていたのに…。今はパパパパと懐いてくれるが、それもいつまでなんだろう、と常々考えていたが、リミットは着々と近付いているわけで…。将来はどんな女の子になるのだろうか。

「Rちゃんはどんなお姉さんになるんだろうね」

とRに語りかけたら、はじめに口を開いたのは息子・タク(4才)であった。

「かしゆかみたいになるんじゃねーの?」

かしゆかとは、Rとタクが大好きな「Perfume」のメンバーであり、昔はそうでもなかったが最近はわりと可愛い。ちなみにタクは最近「オレ」とか「〜じゃねえの?」等、敢えて乱暴な口調をする。どうもちょいワルを演じたいお年頃らしい。

「んー?かしゆかみたいってどんなの?」

「髪が長くって〜、目が大きくてかわいいの」

「うーん、なかなかいい線いってるね」

Rは髪が長いし目も二重まぶたでパッチリとして可愛い。タクはタクなりによく見ているようだ。しかし次の発言がまずかった。

「そんでねー、おっぱいがボインボインになるの。ぼいんぼいーん。ぎゃはははは!」

タク、ちょいワルじゃないよ。ただのオヤジだよ…。それまでニコニコ聞いていたRもそれには

「やーだ!たっくんもう嫌い!」

プイッと機嫌を悪くしてしまった。Rはセクシャルな観点で見られることを嫌うようだ。そのわりに僕のちんちんを執拗につっついてくるのはなんでだろう。原点回帰か?里帰り感覚?違うか。僕もとても人に言えたものではないが

「タク、女の子にそういうこと言っちゃダメだよー。セクハラって言うんだよ」

自分にも言い聞かせるように言った。するとタクは

「きよはら?」

ダメだこりゃ。

Rが将来どんな大人のお姉さんになるかはまだイメージが湧かないが、タクは容易に想像が出来る。この発言で確信した。

すなわち僕そっくり!

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■甘えたガール
2010年02月10日(水)
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寝る前に詠みける。

今宵こそ 嫁犯すべし まぐわるべし。

と意気込んで布団に滑り込んだら、隣で寝ていた娘・R(6才)がふと目を覚まし、僕を見つめてニコリと笑った。

「…一緒に寝るかい?」

と言うと深く頷いて、ダッコちゃんのように僕の腕に巻きついてまた寝てしまった。世間では大橋のぞみちゃんだとか、まいんちゃんだとか、可愛いともてはやされている幼女がいるが、Rはその1千万倍ぐらい可愛いのではないだろうか。

まいんちゃんの容姿が100点でRが30点だとしても、我が子ボーナスで+4億点、懐いてくるボーナスで+6億点である。

「…かわいいね」

思わずそう呟くと嫁は

「寝る時ずっと言ってたよ。

 『パパまだ帰ってこないかなー』
 『Rちゃんパパだいすきだから待ってるの』
 『Rちゃんもうねむいから寝ちゃうよー』

って」

Rはそんなことを言っていたのだ、と伝えてくれた。もきゅーん。殺し文句ボーナス+70億点である。しかし…こうもしがみつかれると離すに離せないではないか。僕はこの後嫁を襲わなければならないが、

「一緒に寝る?」

と言った手前、父にすがりつく娘の腕を己のわいせつ欲のためにほどくのはなんだかとても非道な気がしてきた。ホントにお前はパパが好きなんだなー…と頭を撫でて、一発じゃなくて一杯やりたい気持ちになってきてしまった。そして

「けひゃひゃひゃひゃひゃ!」

突然息子・タク(4才)が寝ながら笑い出した。うををを、びっくりした…。笑い袋かお前は。びっくりしたあと僕も笑ってしまった。おもしろい子!(翌朝聞いてみたら『空を飛んでた夢を見た』とのこと)

嫁に「ダメ」と言われても治らない荒ぶる神のようなリビドオも、Rの可愛らしい甘えやタクの寝言を前にしては静まってしまう。北風と太陽みたいなものか(全然違うような気がする)

そんなわけで今夜は珍しく静かに眠りについたのであった。

すなわち、やりそこ寝るである。

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■ハッピースカイ
2010年02月09日(火)
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娘・R(6才)にせがまれて、Perfumeのライブビデオを観ていたら、一緒に観ていた息子・タク(4才)が

「たっくん、もうみない〜」

ぷいと画面の前を離れて窓のところまで行ってしまった。

「たっくん、お空を見るんだ」

窓はタクの背より高い位置にあった。そこでタクは椅子を持って来て登ろうとするではないか。

「タク!やめろ!危ない!」

普通に窓から空を眺めるだけならよいが、何をやらかすか分からない4才児である。そしてここは2階。身を乗り出して転落という危険はあり余るほどにある。

「何でだめなの?」

止められたタクは不満げに言う。

「おっこちるかもしれないから。落ちたら死んじゃうぞ。それでもいいの?」

「じゃパパだっこして」

「それもならぬ」

タクを抱き上げたいいが、昔のハトヤのCMのようにおーとーっとっとっと!と落としてはシャレにならない。

「そこからでも見えるだろう?」

タクはそのまま窓を見上げ、空を眺めていた。僕は後ろでその姿を眺めていた。あまりにも長い時間見続けているので

「…面白いかい?」

と聞いてみた。僕も昔は空を見上げ、形を変えながら流れていく雲をぼけーっと見続けていたものだ。今はショボくれて下を見ていることが多いけど…。するとタクは

「もういちどあの頃の僕を見たかったんだ」

「は?」

「もういちどあの頃の僕に戻りたいんだ」

「はいい?」

やだ。なんか悪いモンでも食べたのかしら。何そのどっかの青春ドラマからパクってきたようなそのセリフ。空だけに青臭い。なんつって。あの頃とか言うけれども、お前、ちょっと前までは精子だったじゃないか。

「もういい」

とタクは言って窓からようやく離れた。

「ちょ、ちょっと、あの頃っていつよ」

慌ててそのセリフの真相を聞きたいと思ったのだが

「ふーんふふーん」

タクは鼻歌交じりでおもちゃで遊び始めて全然答えちゃくれないのであった。

空を見ていただけに上の空。なんつって。

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■風立ちぬ。今は冬。
2010年02月08日(月)
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日曜日は自分が小沢一郎になったかと思うほどとても風当たりが強い日であった。

それでも子供は風の子、娘・R(6才)と息子・タク(4才)を連れて公園に遊びに行った。

「風が強いねー!寒いねー!じゃあかけっこしよう!」

タクは風の子として大変正しい行動を取って公園内を駆けずり回っていたが、Rはいまいち乗り気でないようであった。

そのうちまた風がごおおおおおっと吹き荒れると

「ひいいいいいいん!おうち帰りたいいいいい!」

Rがマジ泣きしてしまった。

「そんなにひ弱なのかお前は!」

実は僕も寒いから「おんもに出るのやだなー」と思っていたのだが、晴れの日曜に一日中家に籠もっているのも不健康であるとして外に出たのだ。Rは風の子なんかじゃなくやっぱり僕の子なんだなあ。

でもRが言うには

「風が台風みたいで怖いの」

寒いのではなくもの凄い風の音が怖いのだという。泣いたのは寒さではなく怖さからであった。うーん。雷が鳴ると真剣におへそを隠してシクシク泣いているような子だからなあ…。

公園にいる他の子達は元気に暴れ回っているのに、何故ウチの子だけは出来ないのか…。

ウチの子に限って…ウチのちんこ握って…。風の股じゃぶろう…。

泣くRと地頭には敵わぬので

「じゃあお外はやめて児童館にする?」

と言うと

「行くー!」

ケロッと泣くのを止めて大喜び。そんなわけでものの10分で公園から撤退することになった。

風と共に去りぬ。

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■アースは檜の木になろう
2010年02月07日(日)
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嫁父がでかいお土産を持ってやって来た。

「これなにー?これなにー?」

娘・R(6才)と息子・タク(4才)が大興奮で開けてみるとそれは地球儀であった。

「ゴー☆ジャスだ!」

とふたりとも大喜び。そっちの知識の方が最初に植え付けられていたようである。特にタクはいつも

「トイレ行ったか?」

「まだがすかる!」

とか素でやっているのである。

「これは地球儀っていってね…日本は…」

と説明しようとして日本を指差そうとすると…

JAPAN。

お義父さん。なんで全部英語表記なんですか!これじゃRもタクも読めないじゃん!意味ないじゃん!…とは言えずありがたく頂戴した。

義父が帰った後

「お父さんがいるから言わなかったけど…英語じゃん!使えない!」

嫁も苦笑いしていた。うーん。どうしようか。実家に僕が子供の頃使っていた地球儀があるが、それ持って来ようか、とも思ったが古いからなあ。まだソ連とかあるし。弟が

「バミューダトライアングル!」

とか言ってマジックで黒々と塗り潰した三角形もあるし(弟はこの仕業により親と僕に思いっきり怒られた)

「コレリサイクルショップに売って新しいの買う?」

義父の厚意を思いっきり無視してヒソヒソと密談する僕と嫁であった。しかしRとタクは嬉しそうに

「まだがすかるどこー?」

と新しいおもちゃを手にして喜んでいた。うーん。まず英語から教えるかなあ…。

2月に入ってからのみだらな行為はマダガスカルである。

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■三者三夢
2010年02月06日(土)
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ドエロな夢を見た。

ある友達の女の子と裸で抱き合っている夢。抱き合いながらべろんちょべろんちょとものすごいみだらなゼンギング(前戯的行為)をしていたが、さあいざ入れポンという絶好のタイミングで目が覚めてしまった。

なんで夢っていつもいいところで目が覚めるんだろう。ガッカリだよ!入れる直前で目が覚めるなんて童貞みたいだ。しかしもし嫁がエスパーで僕の夢を覗いていて

「何夢の中で浮気してんのよーッ」

とありえない問い詰められ方をされたとしても

「いや入れる前だからセーフ」

堂々と逃げ切れるのでよしとしよう。

「ねえねえパパー。たっくんねえ、夢見たよ〜」

息子・タク(4才)も夢を見たという。「どんな夢だった?って聞いて」と顔に書いてあったので

「へえ、どんな夢?」

と聞いてみると

「お菓子がいっぱいある広場で、クッキーとかラムネとかチョコとかいっぱい食べたの!」

「それは楽しい夢だねえ」

やはり夢は明るく楽しいものでなければならぬ。心の清いタクだからこそこのようなメルヘンな夢が見られるわけで、ドロドロとした淫靡な夢を見る僕の心の中はそれだけ猥褻極まりないということなんだな…。夢は人を映す鏡なり。

「Rちゃんとママもいっしょに食べたんだよ」

「じゃあパパは?」

「パパは会社だよ」

ちっ。妙なとこだけリアルである。僕って存在感がないのだろうか。

この話を聞いていた娘・R(6才)も

「Rちゃんも夢見たよ」

と話に割り込んできた。

「Rちゃんはどんな夢だったの?」

「パパが死んじゃった夢」

どっしぇー!ぼぼぼぼ僕死んじゃった!そ、そんなに僕死にそうな感じ?存在感通り越して生存すらしてない?同じ夜に、僕の夢では女体を舐め回し、タクの夢では出勤して、Rの夢では死亡。すごいパラレルワールドだなあ…。

「死んじゃう夢なんて、パパ怖いなあ」

縁起でもない夢なのでちょっと恨みがましくRに言ってみたら

「パパ死んじゃってとても悲しくて、でも目が覚めたらパパがいたから『よかったー』って思ったの」

といつもにも増してベタベタとまとわりついて甘えて来たので、まあいいか…ということにした。僕って存在感が希薄なのかしらん。もっと子供と接する機会を増やすべきなのだろうか。でも休日はベッタリなんだけどなあ…。

夢ってやつは夫婦の仲とよく似ている…。

どちらもいつかは覚める!

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■神社にエール
2010年02月05日(金)
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「お菓子いっぱいになったよ」

娘・R(6才)と息子・タク(4才)が嬉しそうに言った。

「神社の節分に行ったのよ」

と嫁が付け足して説明した。

「あーアレか」

節分の日、近所の神社でお菓子をまくイベントがある。それに行って来たのだ。僕も参加したことがあるが、舞台の上から神主さん達がお菓子をまくんである。種類はさまざまで、チップスターが筒ごと飛んで来たり、カップラーメンも飛んで来る。

結構な数の人々がもの凄い形相で奪い合うまさに亡者。あ、そうか。僕らが「鬼」で神主が物投げて退治してるんだなあと妙に納得してしまったものである。

子供達どころか僕でさえ怪我するんじゃないかと思うほど激しいのだが、この子達は勇敢にも参加したらしい。

「よく取れたねー…」

と褒めてやると

「最前列にいたからね!30分前から並んでたし!」

嫁が鼻息を荒くして言った。そんなにひもじいのか我が家は。最前列にRとタク、そして近所のお友達らの「子鬼達」が並んでいたため、神主さんも子供達目掛けてお菓子を入れてくれたのだという。インドのバクシーシ小僧かうちの子らは。絶対ハロウィンと混同してそう。

「私もコレ取ったのよ!」

嫁は戦利品であるお菓子とか「どん兵衛」とかを見せびらかした。神社からの施しを嬉しそうに語る姿をみて「僕の稼ぎが悪いから…」ちょっと情けなくなったり。しかしそんなことでくよくよしても、神社だけにしょうが(Ginger)ない。とか言ってー。

お菓子などをゲット出来なくても、帰り際に豆と何故かみかんが必ずもらえる。そのみかんもちゃんとあった。そして豆はRとタクが呪われた鳩のようにボリボリ食べてしまったという。

色々と施しを受けてくださり、神主さまありがとうございます。ついでにと言っちゃ何ですが、一日も早くまぐわりたいので嫁の月例のアレを早めに終わらせて下さい。

…なんて頼んだら

「そうはい神主!」

と断られたり。とか言ってー。

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■立春(下半身的な意味で)
2010年02月04日(木)
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「あしたねえ、幼稚園で豆まきするんだよ〜」

と子供達から聞いた時、

「ハトにでもやるのか?」

素でボケていた。思いっきり節分を忘れていた。

「鬼も来るんだよ!鬼に豆まくんだよ!」

息子・タク(4才)が張り切っている。

「鬼か〜。怖くないのかな?」

「だいじょうぶ!本当はバスの運転手さんだから!」

おおっと。それはクリスマス会に現れるサンタさんの正体も同じなのだが…。Rもタクもまだサンタは実在すると思っている。しかし鬼の正体がバレてるということはサンタも同じなのではないか?と冷や汗をかいたが、

「きっと、本物の鬼は怖いから運転手さんが変装してくれてるんだね」

サンタに疑いがかかる前に咄嗟に言ってみたら

「そうだね〜」

よかった…うちの子達は純朴で…。

「そうだ、豆まきの後は豆食べるんだよ。知ってるかな?」

と聞いてみると

「しってるよ!」

Rが得意顔になって答えた。

「何個食べるんだっけ?」

「いっぱい!」

お前ら…。

「年の数だけ食べるんだよ。となると君達いくつ食べるかな?」

「うーんと…」

Rは唸ってる。そんな難しいか。タクに至っては

「10個!」

超適当な答えを言うし。

「年の数っていうのは6才だったら6個、4才だったら4個って意味なんだよ」

「えーやだー」

「すくなーい」

ふたりは不満たれブーであったが、食いきれないほどの年の数になるなんてあっという間だかんな。

「じゃあママは16個だね」

純朴なRとタクは嫁の洗脳により嫁は16才だということを固く信じている。松本伊代と結婚した覚えはないのだが…。

昨日は雪合戦を楽しみ、今度は節分か。子供は何でもキラキラと心を輝かせているから見ているこちらもまぶしい。

僕も節分じゃなくて接吻、豆まきじゃなくて種まきなら超テンションが高まるんだけどなー。

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■雪は降る。あなたは起きない。
2010年02月03日(水)
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2月1日の午後8時半、仕事からの帰り道は雪がガンガン降っていた。

「この時間だと息子・タク(4才)は寝ているが娘・R(6才)はまだ起きているかもしれない」

そんなことを考えながら家のドアを開けるとやはりRは起きていた。布団にくるまりながら

「パパ〜」

ニコニコしながら迎えてくれた。

「ほら、これ触ってみ」

家に入る前に丸めた雪玉をRに見せてみたら

「これ何」

部屋が真っ暗だったのでよく分からなかったようだ。

「雪だよ」

「え。うわあああ、つめたーい」

「雪が降ってるんだよ。ほれ、外見てご覧」

カーテンを開けてやると

「わあああ、ほんとだあ〜」

もう目をキラキラさせて喜んでいる。

「じゃ、寝よか。明日雪で遊べるね」

一緒に布団に入ると

「いっぱい積もるかな」

とか

「でも朝は晴れだって言ってたよ。溶けちゃわないかな」

など気が気でないらしく、やべー寝るタイミングを思いっきり外しちゃったかな、と思ったが、さすがにだんだんと眠くなってきたようで、話す言葉もたどたどしくなり、

「明日はね、ななちゃん(クラスの友達)のお誕生日なんだよ…」

という全然関係ないことを口走った後、すやすやと眠りに落ちていった。ああこの子は本当に真新しい雪のように綺麗な子だよ…と思った。雪の結晶が綺麗なように、僕と嫁の愛の結晶も美しい。で、その愛のパートナーはというと、

「ぐをーん。ぐをーん」

B29のような鼾をかいていた。おのれ、このしんしんとした美しい夜に趣がない…。

翌朝、Rがタクに

「よる、パパが雪を見せてくれたんだよ」

と自慢気に語っており、タクはちょっと拗ねたようだった。

「あーごめんね…。起こす方が可愛そうだと思ったからさ…さ、ほら、早くご飯食べて幼稚園行けば雪で遊べるよ」

と言うとふたりはガツガツ食べまくっていた。

夜、仕事から帰って来ると家の前に雪だるまがふたつ並んで立っていた。

「Rちゃんが作ったの」

「そうかそうか」

「おっきい雪だるまがママでー、ちっちゃいのがRちゃんなのよ」

えー。昨晩からの流れからして、パパとRじゃないんかい…。

「パパのは作ってくれなかったのかい?」

「ない!」

「あなや」

白玉か 何ぞと人の問ひしとき 雪と答へて消えなましものを

(訳:雪と一緒に蒸発しちゃおっかなあ…)

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■おと〜うさん♪な〜に♪おと〜うさんって臭い!
2010年02月02日(火)
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子供達を抱いて寝ると暖かい。

「ほれタク、こっちおいで」

息子・タク(4才)を抱きながら寝ようとしたら

「パパくさい!くさお!」

と逃げられてしまった。ガーン。あと10年ぐらいしたら思春期になった娘・R(6才)から

「オヤジ臭いし。死ねし」

とか言われるんだろうなあ…と思っていたら10年も前倒しで、しかも息子から言われてしまった。どんだけ加齢臭なんだ僕。一緒にお風呂に入った直後なのに臭いとなると…もうどうしようもない…。

「パパ、いっしょにねよ」

タクに逃げられてもRはもふもふと擦り寄ってきたので

「たっくんがパパくさおって言うんだよ。パパそんなに臭いかい?」

娘に対して既に半ベソで訴えてみたら

「くさくないよー」

「え、ほんと?」

「パパのことずっと好きだから気にならないのかも」

「あああああRちゃーん!」

Rの熱烈なラブラブアピールで僕は救われた。ええ子や…ほんとにええ子や…絶対どこにも嫁に出さん…。

しかし子供たちが寝た後もまだメンタル面で引きずっていたので

「タクが臭いって言うんだよう」

嫁にも泣きついた。すると嫁はこんなことを言う。

「タクは鼻が利くよ。臭いにうるさいよあの子は」

「えー」

スヌーピーのライナスがいつも毛布を持ち歩いているように、タクはいつもタオルを持っていて、シンナーのラリ中のようにしょっちゅうふんふん臭いをかいで、安らぎを得ているのである。嫁によると

「そのタオルの臭いが気に入らないと『これ洗って。違うタオルにして』って言うのよー」

「ソムリエかよ」

タオルのソムリエなぞ世界でタクだけだろう。そういえば今日公園で遊んでる時、

「タオル持ってて」

と言われたので(幼稚園と遊ぶ時はタオルを手放す)ポケットに突っ込んでいたら、返した時

「タバコの臭いがする!やだ!」

と文句を言われた。確かに臭いにうるさい。何様のつもりであるか。段々と怒りがメラメラと燃え上がってきた。おのれタクめ。親父をクサオ呼ばわりするとは何事ぞ。お前だって夏場は野良犬みたいな臭いがするくせにー!

今、僕は怒りに燃え猛然と立ち上がった!

臭う立ち。なんつって。

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■朝のてれびくん
2010年02月01日(月)
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日曜日、娘・R(6才)と息子・タク(4才)の朝は早い。

朝っぱらから子供向けの特撮ものやアニメが多いためである。我が家の掟で毎週「仮面ライダーダブル」と「フレッシュプリキュア」は観ていいよ、ということにしているが、最近「侍戦隊シンケンジャー」も勝手に観ている。なので朝7時半からテレビにかぶりつきだ。

テレビ朝日って昔から日曜の朝は子供向け番組、というのが伝統なのだろうか。僕もドラえもん観てたなあ…。ちょうどプリキュアをやっている時間帯だった。21世紀になってもその辺は変わらないんだね…。

シンケンジャーが終わると

「パパ、来てー」

タクから必ずお声がかかる。仮面ライダーとプリキュアは僕がそばにいないと怖くて観れないんだそうだ。パッと見、シンケンジャーの悪役の方が怖くてグロいような気がするんだが…とタクに尋ねてみても

「でもいいの!」

いつもタクが切れる時の口癖でかわされてしまう。仮面ライダーが終わり、プリキュアになってもそれは続く。僕は1時間もの間、タクを膝の上に乗せていなければならない。その間、Rとタクは真剣にテレビを凝視し、CMの間も

「これ欲しい〜」

とおねだりするのも忘れない。父を動かぬようにしておねだりするとはなんという策士。

プリキュアは今日が最終回だった。来週からはまた新しいプリキュアが始まるのだが、またタクは怖がるのだろうか。予告を見たら妙にロリロリで軽い感じの絵だったのでプリキュアだけは開放されるかもしれない…。

「じゃあ終わったからテレビ消そうね〜」

子供向けの番組が終わった後は「題名のない音楽会」。これも僕が子供の頃から変わってないなあ…といつもしみじみ思い出しながら、「侍戦隊シンケンジャー」から「フレッシュプリキュア」までの日曜朝のテレビタイムは終わる。ああ、足がしびれた。

これだけ辛抱して子供に付き合ったのだから、夜は葛西の「コスプレ戦隊キャバレンジャー」(本当にある)に行ったとしても…無理はないな!

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