今日もアリガトウゴザイマシタ。
■暑さが僕らを人を狂わせた。
2001年05月11日(金)
朝、起きたら暑かった。
窓を全開にしてまた寝た。
しばらくすると彼女がむっくり起き上がった。
「暑いね…」
口にしなくても顔が茹で上がっているので分かる。
汗だくになったのだろう。おもむろにパジャマを脱ぎ出した。
僕はまだ仰向けに寝たまま、彼女が脱ぎ脱ぎする様を見上げていた。
「あのさ…」
「なに?」
「窓ぐらい閉めたら…?」
彼女は後ろを振り返った。
先程僕が全開にした窓から
向かいの団地の窓の数々が目に映ったであろう。
「ぎゃあああああああ」
彼女は猛ダッシュで窓をひっぱたくようにぴしゃあんと締め、
ふんがっとカーテンを引っ張った。
「ははは、まるで額縁ショーだな」
と、からかう僕には掛け布団をぶん投げて、
僕は布団の中に覆われてしまった。
今更目隠ししても遅いってのに。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■懐古録のジェラシー。
2001年05月10日(木)
日光に行って来た彼女が今日帰ってきた。
職場のイベントだとか。
僕と彼女は大学時代同じサークルにいた。
そのサークルのメンバーで行ったことがある。
彼女が日光に行ったのはそれ以来のことらしい。
まだその当時は付き合ってなかった。
「なんかねえ。その時のコト思い出しちゃってさ〜」
「もう10年前になるかな…」
「あの時予想以上に寒くて。私、薄い服しか持って行ってなくて。
寒くて震えていたらアナタが着ていたパーカーずっと貸してくれたんだよね〜」
ほう。そんなこともあったっけ。優しいじゃないか、自分。
「どうせアナタは覚えてないだろうけど。」
ぎく。お見通しだったか。
「それで、あ、この人優しいんだな〜って思ったんだ」
「ははは。そうだろそうだろ」
確かその時は僕と彼女は知り合ったばかりだったのだ。
「痩せてて、ガリガリで、貧弱で、ワタシより寒そうなのに
上着を貸してくれていいヒトだな〜って思い始めたの」
「おいこら。それ誉めてるんか」
「それまでアナタより田中さんのことちょっといいな〜って思ってたの」
「なんだとおおおお???」
いや…10年前の事に今頃ムキになってもしょうがないか。しかし、田中…。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■美少女は顔が命です〜メイクに1時間編。
2001年05月09日(水)
今日彼女は家にいない。ずっと一人暮しだったくせに
同棲をし始めて最近は一人の時間がすごく辛くなってきている。
実は寂しんぼうだったのである。笑わないように…。
だからと言う訳ではないが…夕飯にRちゃんを誘ってみる。
Rちゃんは僕がよく行くゲーセンの店員であり
かわいいので僕のお気に入り。
今日も働いていたのだが
休憩時間に一緒にメシに行こう、というわけ。
「ごめ〜ん。今日の休憩時間はご飯食べないでお化粧するの」
「は?一時間もやってるの?」
休憩時間は一時間である。
「メイク全部落として〜、ファンデーション塗りなおして〜
髪セットしなおして〜」
なんたらかんたら…。何言ってるのかさっぱりわからん。
「はあ。がんばってくれよ…」
体よく断られたような感がしないでもないが
モソモソと一人でメシを食う。
食い終わってまたゲーセンに戻ると
やはり休憩を終えたRちゃんとバッタリ会う。
Rちゃんはにや〜っと満面の笑みを浮かべ
自分のカオをほれほれと指差し
「どう?一時間の成果」
…。
…。
すまん。一時間前との違い、全然わからん(なんてことは言えない…)
ま、化粧に一時間かけようがすっぴんだろうが
可愛いのでよい。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■通り雨。
2001年05月08日(火)
駅に降りると雨ガン降り。
傘を持っていなかった。
駅の軒下でしばらく途方に暮れる。
ああ、彼女に迎えに来て貰えばいいんだ、と気付き
ケータイで彼女に傘を持って来るよう伝えた。
しばらくぼーっと待つ僕。
駅の軒下で待つ人達と迎える人達が入り交じる。
「おいこら、おぼっちゃま」
傘を持ってお迎えのオバチャン。
おぼっちゃま、と呼ばれて出てきたのは30ぐらいのスーツ男。
親子なのだろう。「おぼっちゃま」は母親そっくりだった。
「おねえちゃん〜」
姉を迎えに来た妹。仲の良い姉妹なのだろう。
覚悟を決めて猛ダッシュして出ていくおっさん。短気な人なのだろう。
ひたすらメールを打ち続ける女。のん気な人なのだろう。
しばらく待っている間、雨は急速に弱まり
「お待たせ〜」
彼女が到着した頃には止んでしまった。
でも彼女はなんだか嬉しそうだった。
まるで本当の夫婦みた〜いぐへぐへ、とか
思ってるんだろうなあ。きっと。
他人には僕らはどう映ったのだろう。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■ろんりーないと うぃず まーぼー。
2001年05月07日(月)
彼女の仕事には「泊まり勤務」がある。
一晩家に帰ってこない日があるのだ。
彼女が家にいると、
「かわいいRちゃんと遊んでくるがいいさ…」
ゲーセンに出かける間際に呟かれ、気まずくなったり
彼女が横で寝ている隣でネットしていると
「…楽しい?」
何時の間にか起き出して呟かれ、気まずくなったり
(どうやらかまって欲しかったらしい…)
何かと呟かれ窮屈なこともあるのだが、
いなきゃいないで晩飯がないのが辛い。
昨日、彼女が泊まりだったので
弁当を買って来てわびしく夕飯をとることにした。
が、帰ってきてみたら誤算だった。
パソコンのキーボードの上に置手紙が。
「夕ゴハン作ってあるよ〜。まーぼーどーふ」
がーん。
どちらを食うか迷ったが弁当の方が持ちそうにないので
まーぼーどーふは今日、食べることにした。
…腐ってた。…ゴメン(さすがに罪悪感)
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■ハイパーなおみやげ。
2001年05月06日(日)
栃木からやって来た母は僕の部屋に一泊し、帰った。
「コレ、来る途中に買って来たから食べなさい」
と置いていったのは
北海道限定〜生チョコケーキ
うまいからありがたいのだが、
栃木から東京に来る途中、
どーやって北海道限定モノが
買えるか謎。まあよい。ここまではよかった。
「コレを飾っておきなさい」
と更に置いていったのは
亡き父の遺影。
か、飾るんか、これ…。
「コレ、お守りだから財布に入れておきなさい」
と(もうええっちゅうねん)置いていったのはテレカほどの大きさの
阿弥陀如来カード。
さ、財布に入れるんかこれ…。
裏には般若心経がびっしり…しかも24金…ホントかよ。
母は昔から宗教とか迷信とかそーいうのを信じるタチなので困る。
母は帰った。僕の部屋に残されたのは
様々な置き土産と、
それらをどうするかうざったがる僕と
母の相手でちょっと疲れ気味の彼女。
まあイロイロ息子が心配なのは分かるんだけど…。
お年頃だし(笑)
額の中の親父も笑っておるわ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■母参上。
2001年05月05日(土)
母親参上。
昨晩栃木のイナカからやってきた。
僕が会社から帰るよりも先に僕のアパートに着いているので
電話をしてみることにした。
「もしもし、俺だけど〜」
「はい、お母さんだよ」
…なんとなく声が違うような気がする。
「もしもし、母さん?」
「あきひこ?あきひこなの?」
僕はカズキである。
…番号間違えた。なんか最近疲れていて何もかもダメである。
ごめんなさい。あきひこ母。
家に帰ると母と彼女が鎮座していた。
彼女と一緒に生活をすることになった部屋を見るのは初めてだ。
「あれま〜部屋キレイになってるんじゃねんけ〜」
彼女も親が来ると言うので気になって掃除をしてたらしい。
とかいって僕は何もしてないのだが…。
「ちょっと!この写真の女のコ!誰!」
僕のお気に入りの女の子、Rちゃんの写真を目ざとく見つけた。
しまった。隠すの忘れてた…。
彼女はというと…力なくヘラリと笑って
「…愛人」
とコメントした…。母の目が白黒していた。
まるで部屋に隠してあったエロ本を母親に見つけられた
中学生の気分。まさかこの年になって…。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■デビルイヤーは地獄耳。
2001年05月04日(金)
彼女が耳掻きを買ってきた。
「見て見て〜耳掻き買ってきたんだ〜」
「…はあ」
僕はネット中である。
「あのさ〜。あなたの耳掃除してみたいんだよね〜」
「…」
かたかたかたかた…。無言でキーボードを打つ僕。
「ネットがひと段落ついたらいつでも言ってよ〜」
じゃあ、明け方4時、とは言えないし、
後ろの百太郎のように背後に付かれて
ヒジョーにやりにくいので彼女の意向に従うことにする。
本当は耳穴の掃除など自分でやっているのだが…。
「うわ、スゴイ」
「んだよ。僕の耳穴と耳アカに何か文句でもあるんか」
「乾いた耳アカなんて始めて見たよ〜」
「は?お前はもしかしてウェット派なのか?ウチの一族は皆ドライ派だぞ」
「私の家族はウェット派なのよ。これって遺伝らしいよね」
「どっちが優性遺伝?」
「さあ〜。へえ〜こ〜ゆ〜耳アカになって出てくるんだ〜」
「湿った耳アカより清潔感があふれててよいだろ」
「でも湿ってたほうが耳『アカ』って実感がする〜
それにしてもあなたの耳穴、深いね。
奥が見えないよ〜」
耳アカと耳穴ごときでカルチャーショックを受けている彼女。
これくらいでいちいち動じているので
手さばきはすんごい危なっかしい。
も、もう少しで鼓膜に…。
「ちょ、ちょっと、痛い痛いヤバイヤバイ」
「あら、痛かった?ゴメンね」
いつもは穴に入れている立場なので
いざ入れられるとなると恐いものだ。
(オヤジっぽいオチですまぬ)
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■おじゃる丸。
2001年05月03日(木)
ウチの彼女はNHK教育でやってる『おじゃる丸』が好きだ。
今、サンシャイン60ワールドインポートマートで
おじゃる丸のイベントがやっているので是非行きたいと言う。
一緒に行ってきた。
彼女の友達であるみきちゃんの彼氏、ヒロポンに
「俺だったらそんなの絶対ついてかねー。偉いね〜」
と誉められた。
いや、彼女、断ると怖いし。
行ってみると、ディズニーランドの
ビッグサンダーマウンテン(略称:びぐまん)並の
物凄い人の行列!!!!!
こりゃ入れるまで何時間かかるんだ〜??
…と思ってたら
「これは『とっとこハム太郎』イベントの列ですよ〜
『おじゃる丸』は待たずに入れますよ〜」
隣でやってたイベントの、ハムスターのアニメはえらく人気があるらしい。
嬉しいような寂しいような。
早速イベント会場でカメラ小僧ぶりを発揮する。
薄幸の売れないマンガ家、うすいさちよ(28才独身)と僕(29才独身)
予想どおりと言うか、ひろぽんの言ったとおり
とてもデートコースとはなりえないこのイベント、
98%家族連れであったがカップルもほんの僅かながらいた。
どうでもいいが一番怪しかった謎のカップル。
マジシャンか、サーカス団の団長、占い師か…
そして傍にいる謎の美女…
おじゃる丸グッズをしこたま買い込んでいたけど、何者だろう。
(いちいち写真撮ってんじゃねーよ)
謎の美女に負けずしこたまグッズを買い込んでいたウチの彼女。
家に帰ってからそらもう大はしゃぎ。
僕はというと池袋の人の波に酔ったようでダウン…。
なんか最近体弱いなあ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■風邪と薬と,
2001年05月02日(水)
風邪引いてしまった。
病院に行かなければならない。
関節が痛すぎるのだ!!
トンプクが欲しいのだよトンプク!
僕の住んでるトコの裏手には
やたらと病院や社会福祉施設が林立しているエリアがある。
施設の性格上、このあたりはいつもどんよりと厚い雲がかかっているような…
うまく例えられないが電車に乗ったら全席シルバーシートで
しかも座って然るべき人達で満席だった、みたいな。
とにかくあまり生気というか陽のオーラが全く感じられない
重〜い雰囲気なので普段はあまり近寄りたくない。
かつて超強力な心霊スポットだった中野病院跡地の
すぐそばだし。
今日は祝日だったけれども、ネットで調べたら、
そのエリアの中にある病院のひとつが開いているとのことだった。
「あまりお勧めはしないけどね」
と彼女が言う。何故だ?
「老人向けの病院だから」
ますます行きたくなくなったが他に行く場所がなかった。
歩いて3分ほど…到着したらネットでは8時から受付開始と
書いてあったのにシャッターが降りたままで一向に始まる気配がない…。
イライライラ…。
「私が貸した3億5千万返しなさいよ!」いきなり後ろから女の怒鳴り声がした。
「まず1億でいいから返しなさいよ!!」
随分スケールのでかいケンカしてるなあ…と思って
後ろを振り返ってみると…。
太ったおばさんが1人いるだけだった。
しばらく勝手に訳の分からないことを怒鳴りながらうろついて、
どこかに消えていった…。自分の心がますますざわざわと
ササクレ立っていくのがわかる…。
待つこと1時間半、(受付が開いたのは9時…)
やっと診察してもらったドクターはフケだらけで
吐きそうになった。
もうなんだか気が重くなることだらけであった。
風邪どころか心も病んでしまいそうだ。
もう近寄りたくないよ…この病院エリア。
トンプク飲んで寝よ。
薬漬け。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
■言わぬがフラワー。
2001年05月01日(火)
会社の帰り道、駅で彼女とバッタリ会った。
家に帰るときに出くわす偶然なんて
サザエさんの世界の波平&マスオ&ノリスケの間にしか
起こらないものだと思っていたので
びっくりした。
彼女はいつもより妙におめかししていた。
髪型もいつもと違っていた。
ハッキリ言って麗子微笑像みたいな
変なアタマだがそれは言うまい。
「どっか行ってたの?」
「○○ちゃんと夕ゴハン食べてたの」
「ああ、そういえばそんなこと言ってたっけ」
○○ちゃんとは彼女の大学時代の同級生であり
僕の後輩である。
きっとこじゃれたレストランにでも
行っていたのだろう。
「昼間は何してたの?」
「美容院に行ってたのだ。ふふ」
「ああ、それでそんな変なアタマしているのか」
「ひ…ひっどおおおおいい!!!」
しまった…つい言ってしまった。
でも普段は彼女が髪型を変えても全然気付かなくて
結局ブーブー文句言われる僕。
その僕が気付くほどだから、ねえ。
今日もアリガトウゴザイマシタ。
←前・
もくじ・
次→
All Rights Reserved.Copyright(C)
エキスパートモード 2000-2005